西澤 晋 の 映画日記

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2009年 03月 07日

おもいでの夏(1970) ☆☆

f0009381_1463232.jpg監督:ロバート・マリガン
脚本:ハーマン・ローチャー
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ミシェル・ルグラン
    デヴィッド・シャイア

出演:ジェニファー・オニール
    ゲイリー・グライムズ

     *     *     *

この映画、一言でいうと画面 がやたら美しい映画です。 あとジニファー・オニールがやたら綺麗。 音楽も綺麗。 ただ‥‥映画としてのバランスが非常によくない。 悲しいまでに良くない。これってカテゴリーに無理矢理当てはめるとすると、『青い体験』とか『課外授業』とか『個人教授』とかいったいわゆる少年の初体験ものにあたるんだろうけど、美しい部分があまりに美しく描かれていて、男の子の初体験を迎えるまでの“H”なことにかんするお子さまモードのドキドキわくわくドタバタ感が実に邪魔。ムードぶち壊し。これだけ美しい画面じゃなかったら、ほかのイタリア性の初体験ものと同じレベルで扱えるんだけど、あまりにその部分が美しい部分が美しすぎるのでまったくもって合わないんですよ。

戦死した夫の知らせが届いた夜、ハーミ-を抱く事になるんですが、ここの演出はなんかとっても切なくて素敵。 そして“H”が終った後のドロシーの描き方がまたいいんだ。 “女っていうのは男が憧れるようなものじゃないんですよ‥”っていう、男の夢をぶち壊すような残酷さ。 事態の進行は決して残酷でもなんでもないんだけど、演出が冴えてる。 この絵は、男の夢ぶち壊すよ~~~~!!って、男の真心が悲鳴あげちゃいましたね。 それが実に効果的。 ここの演出はほんとに素敵。
そう、あれだけ痺れるような画面 がつくれるのに、 なんで、あのドタバタつくるん?? 初体験的ドタバタ部をなんとかできなかったものかと、実にもったいない思いがするお話です。
あと、強いて言うならジェニファー演じるドロシーをたんなる偶像じゃなくって、 もうちょっと人間っぽい描き方にできなかったのかなあって思うかな。 それがないぶん、ちょっとキャラクターとしてよかったかなあって思った。 話の大筋は‥‥、この映画に関してはどうでもいいかなって思うので省きますね(苦笑)。
ただ、ほんとの画面は圧倒的に美しいのです。紗のかかった(白がにじんだ)画面 、技術的には卑怯とも言えなくはないが、とにかく美しい。 この撮影監督ロバート・サーティース、実はこのまえこの映画みるまでノーチェックだったという失敬そのもの。
での過去の作品群しらべてみてびっくり、おお、すごい!! 『愛と喝采の日々』(1977)、 『スター誕生』(1976)、 『ヒンデンブルグ』(1975)、 『華麗なるヒコーキ野郎』(1975)、 『オクラホマ巨人』(1973)、 『スティング』(1973)、 『ラストショー』(1971)、 『卒業』(1967)、 『コレクター』(1965)‥‥ メジャーどころだけ書き出してみたんだけど、これ、けっこう凄いところを撮ってます。 びっくりしてしまいました。 文句無しの実力派じゃないですか、あらためて感動です。 あの『ラストショ-』の刹那さはこのロバート・サーティースの画面 だったのですね。 こんどサーティースつながりで、作品チェックしてみるのもありかなって思ってしまった。

by ssm2438 | 2009-03-07 00:27


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