西澤 晋 の 映画日記

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2009年 03月 13日

Mr.インクレディブル(2004) ☆☆☆☆

f0009381_2274477.jpg監督:ブラッド・バード
脚本:ブラッド・バード
音楽:マイケル・ジアッキノ

     *     *     *

‥‥実家に返ると気分は<ニュー・シネマ・パラダイス>、中学校~高校っと映画ファンきどってた時代にお世話になった津山の明宝会館に一度は足を運ぶようにしてるんですよ。本来はメジャー系の映画なんて、ほとんど見ない方だから、このての映画をとりあえず見てしまう貴重な機会とあいなってるわけです。 でも、正直な話、ファミリー映画ってジャンルのものは大嫌い。 どうも私は、映画っていうのはある種の怖さを持ってて欲しいって思ってる節が在る。
小学生のころ、字幕なんてものもよめたかどうだか怪しいというのに、父と津山に出た時には、ついつい映画を見に行くことをせがんでた。 当時は、『007は二度死ぬ 』ですら怖く思えた(これ、明宝でみたの覚えてるんですよ)。スペクターの宇宙船が、ソ連とやらアメリカやらの宇宙船の見込んじゃって、その時宇宙遊泳してた飛行士のケーブルが切れて漆黒の闇に沈んで行くシーンでも怖かった。でも、見たい。なんていうのかな、子供の頃の私にとっての映画って、感性を育てるハードルみたいなもんで“この怖さを耐えられたら一歩大人に近づくんだ”‥みたいな、そんな感じのもの。
これは映画にかぎらず、我々の世代が子供のころみせられた子供向け番組、『ウルトラセブン』やら『怪奇大作戦』やらでも、そうなんだけど、 あれが面白いと思えたのは多分、大人の疑似体験(それはある種の怖いものなんだけど)を与えてくれたからなんだろうなあって思う。 にもかかわらず、いわゆる今で言う「ファミリー映画」というのはそういうものではないからちょっと見る気もしないって、気分にさせられるのだけど、実はこの『Mr.インクレディブル』も見る前はそう思ってたのだけど、 いやいやいやいや、悔しいかな楽しませてもらいました。
ピクサーいかす!
世間でもけっこう評判よさそう。

なんでも「『スパイキッズ』ぱくり」だとかいうコメントもみられるけど、どうもそういうコメントみるとげっそりしてしまう。この世の総ての映画は(映画にかぎらず、絵画でも、音楽でも)所詮はすべてパクりでしかないものだし、それをどうその人が自分也の解釈し、アレンジしたかって事でしかないんだから。たぶん、我々のような、もの作り分野に居る人みんな知ってると思う、『オリジナリティ』なんて言葉は実は幻想なんだって‥‥。
あれは、実はモノを作らない人、その周りに寄生しこから発生する利益を吸い上げてる人たちが作り上げた利益誘導目的のためだけのまやかしの言葉だと思う。

全然別の話になるけど、うちのプロジェクションテレビ(40型)のリモコンの調子が悪くパイオニアさんにちょっと修理に来てもらった。さあすがにプラズマテレビが出る前の大画面テレビだからいい加減へたってきてるんだけど、その時DVDレコーダーのブロックノイズの話なんかをしてた。うちのDVDレコーダーはパイオニアさんが出したHD付きDVDレコーダーの初期のやつでDVR-77H。私の知り合いがそのやっぱりパイオニアの次の世代のDVDレコーダー買ったのだけど「うちの新型ブロックノイズが出るんだけど、おまえのことどう?」って聞いて来る。
その話をパイオニアさんの技術屋さんに聞いてみたら、77Hの次の世代のマシンって、実は解像度が上がってるらしい。でも、だからこそ拾わなくてもいいノイズ信号まで拾ってしまうので、ブロックノイズがちらちら出ることがあるとか。器械的、数字的には性能は上がってるんだけどそれがそのまま、人間に見易いものになるかって部分はイコールではないらしく、今出始めた3世代目のDVDレコーダーは、77H系のシステムにちょっと戻しぎみにしてあるとか。最近のテレビは<明るさ><コントラスト>のほかにも<シャープ・ソフト>の調整も出来るようになっているものがほとんどだけど、それを最大限にシャープにしてみてると目が疲れるのと同じで、心地よくみるにはある程度の色に滲みも必要だそうです。
なにが言いたいかというと、犬笛は周波数が高過ぎて人間には聞こえない音だって事実。 解像度が高過ぎても、人間には見易い画面 にならないってこと。 人間がここちよく生きられるレンジと、理屈的数字は違うんだってこと。
<パクり>とは多少ニュアンスが違うんだけど、考えてしまうんだよね、 知的所有権やらコピーライトってものをとりとめもなく言い出した時に、それが人間が心地よく生きられるレンジを超えることはないのかってことを。 私はあるような気がするんだ。
ある程度以上を追求すると、それは反対に人間社会生活に害になってしまうある種の限界のラインが。 どっかの社会学者がそのことを語りはじめてもいい時期だと思うのだけど‥‥。 私は謙虚だから、その人にノーベル賞は譲るよ(笑)。
私の好きな映画でリドリー・スコット『エイリアン』ってある。 これって『かぐや姫』のパクりじゃんって思うのは私だけ? エイリアンがその胎児を人間社会に挿入し、そこで育てさせて、成虫になったらそのお腹を喰い破って出て行く。 繭となった側は理由も判らずただその痛みに悲鳴をあげるのみ‥‥って。

‥‥という、『Mr.インクレディブル』はいろいろ考えさせてくれる面 白い映画ってことで、あまりにまとまりのない年始めのコラムになってしまいました。 もひとつおまけに‥‥、 あの面白さがわすれられず、東京に戻ってからうちのカミさん無理矢理連れて『Mr.インクレディブル』<字幕版>も観にいったんだけど、最初にみた<吹き替え版>のほうが気持ちよかったなあ。こっちのほうが素直に笑えるところが多かった。 CGのキャラだと吹き替えでも違和感ないからけっこういいよ。実は公開が終ってしまう前にもう一回は見ようとおもってるんだけど、吹き替え版でみたいと思ってるニシザワでした。 。

by ssm2438 | 2009-03-13 11:31 | ブラッド・バード(1957)


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