西澤 晋 の 映画日記

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2008年 11月 07日

エージェント・コーディ(2003) ☆☆☆

f0009381_17113395.jpg監督:ハラルド・ズワルト
製作総指揮:マドンナ
脚本:アシュリー・エドワード・ミラー
    ザック・ステンツ
    スコット・アレクサンダー
    ラリー・カラゼウスキー
撮影:デニス・クロッサン
音楽:ジョン・パウエル
    ジェームズ・マッキー・スミス
    ジョン・アシュトン・トーマス

出演:フランキー・ムニッズ
    ヒラリー・ダフ
    アンジー・ハーモン

     *     *     *

いやあ、実に楽しい映画だ。たまたまケーブルでやってるのをみて、ついつい最後までみてしまい先ほど、コンビにでDVDが出てるのをみつけて買ってしまった(苦笑)。たまには哲学しないでさらりとみられるお手軽な映画もいいもんだ。そして、そんな映画で作り手のこだわりがちらっと見えたりなんかしたらその魅力にとらわれてまう。

この映画、出てる人はそれほどメジャーな役者さんではないんだ。主人公のフランキー・ムニッズも最近売れてきたそうだけど、日本ではほとんど知る人はいない。私も全然しりもしらなかった。この映画のスタッフロールで知ってる人といったらマドンナくらい。
そう、あのマドンナである。なんとこの映画、製作はマドンナなのだ。
でも、いろいろあったのではないかと想像してしまう。上記にリストには「他」ですませてしまったが、担当した脚本家は5人、音楽の3人 名前があがっていた。よほどばたついたのは、誰かが誰かをおこらせて、何度もスタッフが降りたのか、そのへんの事情はわからないが、そのわりには実に楽しくまとまっているのである。
そしてこの映画、さりげなく続編がつくられた。
ま、実際最初のこの作品はさりげなく面白いのである。ただ‥‥、続編はひどかった。

この作品が良すぎて、勢い込んで近くのレンタル屋で借りてみたらもうひどい。ここまでのりが悪い映画があるのか??とうたがいたくなるくらい、ギャグのセンスが悪いのとカッティングのセンスがないのと、まあ、これだけ、下手なスタッフが作ったら同じキャストで全然つまらなくなるんだっていういい見本になってしまった。
もし、興味のある人がいちど見てみて欲しい。ほんと続編は面白くない。。何が面白くないのかわからないけど、面白くない。一見シナリオも、セットも、芝居もまともそうなのだけど、どうにも面白くない。これは期待のさせ方があまりにも下手なのだと思う。

物語が面白いか否かって問題は、実は期待のさせ方なのだ。これこそが演出の技なのだ。
『エヴァンゲリオン』のシンジ君が「動け、動け、動け、動け、ここで動かなきゃ意味ないんだよ、動け、動け、動け、動け!」ってやってると、見てる人も“そ~~ら、そ~~~ら、そ~~~~ら、くるぞ~~、くるぞ~~~くるぞ~~~~”って期待してしまうのである。すごく見てる側がこれからおこる事に期待させられているのである。
ところが、これが下手な演出にかかると、期待させないまま、ただただイベントだけが進行する。なんだかばたばた画面のなかではしてて、面白いはずなのだけど、何やってるのか全然判らない。いや、判る。判るけど、なんだか面白くない‥‥、そんな演出に出会った事もなんどかあるだろう。先頃では『トランスフォーマーズ』が実にそうだった。
この映画も画面のなかではやたらとこったCGが動き回るのだけど、見てる人がどう期待していいのかわらない。どうなったらこのシーンが終わるのかわからないまま、ただ、だらだらと運動量のおおい画面がつづくのである。
これが『ゾンビ』なら頭を銃で撃つか、クビを斬るかすれば行動は止まるのである。それがあるから、人々は追いつめられた主人公たちにも希望を持ちつづけることができる。きっとこのシーンもなんとかしてきりにけられるんだろうなあって。それが、もし、どんなことをしても動きが止まらないゾンビがいたらどうだろう。延々にそのシーンがつづくのである。『トランスフォーマーズ』はじつにそうんな感じ。まこれは監督マイケル・ベイの演出としての力のなさが原因なのだけど。
『 エージェント・コーディ ミッション in LONDON 』がいかにつまらないかというのは、実はこのあたりが原因なのだとおもわれる。あるいは、実際なにが起きるのか期待はさせられているのだが、それがあまりにチープという部分もある。

その『トランスフォーマーズ』の製作はスティーブン・スピルバーグだが、彼は期待させるのはすっごい上手い人だよね。『激突』『ジョーズ』『未知との遭遇』‥‥彼の監督作品スタイルは、これでもか、これでもか、これでもかと期待と、それが起こらなかった時に安らぎ、恐怖の連打がとほうもなくすごい。。。 。

お話は‥‥、どうでもいいか(笑)。
ある悪の組織がある引きこもり博士をだまくらかせて、ナノロボットを作っている。見た目は腐食性の液体金属だが、それがナノサイズのロボットの集合体であり、なんで食べてしまうわけだ。これは大変だとエージョントをその組織に送り込むがことごとくやられてしまう。
その博士が唯一外界と接点をもっているのがハイスクールに通っている娘。彼女に近づく事が、博士へのアプローチの近道であると考えたCIAが同じハイスクールのエージェント、コーディ・バンクスを送り込む。

ここで演出されるのがウルトラマン=ごんぎつね=水戸黄門・メンタリティ
“おれは地球のために世を忍んでたたかってるのに、誰も築いてくれない、誰かきづいてくれないかな‥‥、いや、そんなことはあってはならない、でも誰に認められたいな”というあれである。このいじらしさがたまらない。
そして、コピーロボット・メンタリティも登場する。パーマンが活躍に出かける時、コピーロボットが主人公になりかわり本人の不在をごまかすのであるが、いつも宿題をさせられてぐれていたりする。それ相当の見返りを求めるのである。
この映画のなかではコーディの弟がその役目をしている。「おおおお、鼻こそ黒くないがコピーロボットじゃ,コピーロボットじゃ!!」と見ていてうれしくなってしまう(笑)。
そして基本はジェームス・ボンド。
おまけに年上の教師への愛(認めさせてやりたいぞメンタリティ)、もう男の子のあこがれてんこもりなのである。で、それがけっこうきちんとハイスクールベースで出来てたりするから面白い。。


予断だが、本家イギリスでは『アレックス・ライダー』という高校生で007映画をやった作品がある。この手の映画は本来ありえない設定なのである程度コメディ要素を入れるべきだと思うのだが、このイギリス版お子様ボンド映画はけっこうマジで取り組んでいるのでちょっと笑えない部分がある。

by ssm2438 | 2008-11-07 09:55


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