西澤 晋 の 映画日記

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2009年 06月 22日

ザ・ホワイトハウス(1999~2003) ☆☆☆

f0009381_16443938.jpg製作総指揮:アーロン・ソーキン
脚本:アーロン・ソーキン

マーティン・シーン(バートレット大統領)
ジョン・スペンサー(レオ・マクギャリー主席補佐官)
ブラッドリー・ウィットフォード(ライマン次席補佐官)
リチャード・シフ(トビー・ジーグラー広報部長)
アリソン・ジャネイ(CJ・クレッグ報道官)
ロブ・ロウ(サム・シーボーン広報部次長)
デュレ・ヒル(チャーリー・ヤング私設秘書)
ストッカード・チャニング(バートレット大統領夫)
ジャネル・モロニー (ドナ・モス=ジョシュの秘書)

     *     *     *

『アリー my Love』の次にはまったのが『ザ・ホワイトハウス』(原題:The West Wing)(1999~2003)にすることにしました。年代は実は第4シーズンまでの年代の表記にしてあります。というは、脚本・総指揮のアーロン・ソーキンが第4シーズンまでで降りてしまったので、このドラマもそこまでで良いかなって思って。

原題になっているウエスト・ウィングというのは、ホワイトハウスの本館の西側の棟。大統領執務室 (Oval Office)、閣議室、国家安全保障会議室のほか、副大統領、首席補佐官、大統領補佐官、報道官、法律顧問、上級顧問などの上級スタッフのオフィスなどが入っており、ここがアメリカ政府の中枢になる場所。
ちなみに東の棟はイーストウィングと呼ばれ、ファーストレディー執務室とそのスタッフのオフィス (The Office of the First Lady)、およびホワイトハウス社会事業室 (White House Social Services) が入っている。また地下は核シェルター機能を備えた大統領危機管理センター (Presidential Emergency Operations Center) となっている。
中央のメインハウスは「レジデンス (Residence)」とも呼ばれ、大統領とその家族が暮らす公邸であるほか、外国首脳や議会関係者など要人との会談や、条約や重要法案の調印式、上級公職の任命会見、重要な記者会見、招待者との会見、晩餐会やレセプション、その他の公的な行事が行われる場所でもある。(ウィキペディア参照)
ちょっと気になって調べてみたのだが、ホワイトハウスの南側は円形のバルコニーがあり、通りに面した北からみると四角い入り口になっている。どちらも正面に噴水が在るので似通ったイメージがあるのでちょっと迷うのだが、丸いバルコニーの見える時にはウエストウィングは左側にある棟ということになる。

脚本・総指揮のアーロン・ソーキンはそれほど多くの映画にからんでいるわけではないようだ。『ア・ヒュー・グッドメン』『冷たい月を抱く女』『アメリカンプ・レジデント』くらい。基本的には政治・裁判モノが好きらしい。この3つの映画全部みているのだが、どれもそれほどぱっとする訳ではなく、やはりデビット・E・ケリーと同様、映画ベースよりもテレビベースのほうが馴染む人だ。少なくともこの『ザ・ホワイトハウス』はすごいドラマになった。エミー賞4年連続取っただけのことはある優れものだ。
ドラマのシナリオはシーズン4まではソーキンが書いているのだが、それぞれの話数のディレクターは何人かで持ち回っている。が、やはりトーマス・シュラムが演出した話数は良い。何気ない会話のはずが思わずぞわぞわっとこみ上げて来る感動が在る。間がいいんだ。私もコンテマンにコンテをお願いする時に、「それぞれのキャラを台詞のたびにUPで撮らないように、UPで撮るなら黙っている時にしてくれ」と良く云うのだが、これをみてるとつくづくそう思ってしまう。黙ってる男のUPは良い。

このドラマのポイントは「プライド」の扱いなのだろう。アメリカ人の持つ、お互いのプライドを認めつつのせめぎ合い、これが日本人にはやたらとかっこ良く見えるだと思う。相手のプライドを傷つけないように退かせる交渉術。うむむ~~、大人の世界。
どうしても日本の社会だと、「能力のない人間はプライドも高く持つべきではない」という認識があるようだが、あちらのドラマ、社会というのは、「あなたはいっぱい勉強して判断を下す立場にいるけど、あなたが偉いわけではないのよ。もちろん社会のなかではその判断を下す人ということリスペクとはするけど‥‥」という共通認識があるような気がする。『アリー my Love』なんかをみてもそう思うかな。<弱者もプライドを持つ! 弱者にもプライドがあることを認める>ということがアメリカ社会ではとっても大事な事なんだなあって思う。
これが出来ないうちはまだまだバーバリアンのうちなのかもしれない。

ちなみに今日見たのはシーズン3の2話。いよいよバートレットが選挙戦に打って出る話。行く手にはMS(多発性硬化症)の隠蔽疑惑に関する諮問委員会が待っている中、どう考えても不利な状況で再選を目指して一同が団結する。話数の前半では新しく選挙運動に加わったスタッフとの確執やら、MSを隠されていた事へのスタッフの中にある不信感やら、バートレット大統領とそのファーストレディとのぎくしゃくやらがあって、こりゃたいへんそうだなあ‥‥っていうのを見せつつ、選挙戦はじまるぞ!っていう最初のイベントの前に、バートレットはスタッフを前にMSを隠していた事をスタッフに正式に謝罪する。そしてこう続ける。

You can win if you run a smart disciplined campaine.
...if you studiously say nothing.
Nothing that causes you trouble, nothing that's a gaffe,
nothing that shows you think a wrong thing,
nothing that shows you think...
But it isn't worthy of us, is it?

It isn't worthy of us or America. It isn't worthy of a great nation.
We're gonna write a new book, right here, right now.
This very moment today.

勝つ為には、抜け目のない戦略をたてる事ともうひとつ、‥‥なるべく口を開かない事だ。
トラブルや批判を招くような事は云わない。
何を考えているのか明かさないようにする。そうすれば勝てるだろう。
‥‥だが、それは我々にふさわしい闘い方か?

そうとも、我々にも、アメリカにもそんな闘い方はふさわしくない。
歴史の1ページを今日、ここから作ろう。たった今、この瞬間からだ!

     *     *     *     *

いや~~~、いいですねえ。そうだそうだ、ソクラテスなんてくそくらえだ!って思ってしまったよ。
きっとソーキンも嫌いだと思うなあ。
議論に勝とうと思ったら自分は何もしゃべらず、相手に発言させどっかでぜったい失言するからその時に揚げ足をとればいい。
だけどじゃ、相手がいなかったらお前は何を語るのだ!?
というわけで、個々に<ソクラテスは嫌い@西澤=ソーキン同盟>が成立したのでした。

しかし、ここは以外と日本語のほうがかっこ良く聞こえたりした。
『ザ・ホワイトハウス』(原題:The West Wing)に関してはけっこう日本語訳っていうのは大事なのである。事が事だけにかなり内容が複雑なので字幕だとちょっと思考が追いつかない事が在る。かといって、日本語音声だけだとほんとの内容が解らない。私はこのドラマのDVDを見るときは最初に日本語音声+日本語字幕にしてみて、それから日本語音声+英語字幕、最後に英語音声+英語字幕にしてみる。なんかい見ても飽きないからいい(笑)。

by ssm2438 | 2009-06-22 14:11


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