西澤 晋 の 映画日記

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2009年 03月 18日

ランボー 最後の戦場(2008) ☆☆☆

f0009381_1830588.jpg監督:シルヴェスター・スタローン
脚本:シルヴェスター・スタローン
    アート・モンテラステリ
撮影:グレン・マクファーソン
音楽:ブライアン・タイラー

出演:シルヴェスター・スタローン
    ジュリー・ベンツ

     *     *     *

実にシンプルな話だ。それは実に好感を与えている。
ミャンマー奥地の村に向かったボランティアの医療チームが、ミャンマーの軍部につかまり、それを奪回するために傭兵が雇われる。今回のランボーはその案内役として作戦に帯同、そのまま作戦行動に参加する。そして激しいどんぱちの末医療チームを救出する。

ストーリーの紹介はそれで終わってしまう。このシンプルさはチャールズ・ブロンソンポール・カージーシリーズの『スーパーマグナム』を思い出させる。あれもシンプルな話だった。殺人をもいとわない愚連隊連中をポール・カージーがぼこぼこ撃っていくだけの作品といっても過言ではない。ピンチらしいピンチもなく、ただ、むかつく小僧どもを撃つだけというシンプルこの上ない作品だった。
しかし今回のシルベスタ・スタローンが監督したこの『ランボー 最後の戦場』という映画は戦場の描写に力を入れている。特にそれまでおざないりだった大口径の銃の破壊力を存分にみせつけている。

まずAK47の威力。
アメリカ映画ではほとんど適役がもってでてくるのはこのAK47と決まっているが(苦笑)、破壊力という点ではM16やM4カービンよりもはるかに勝っている。M16は5.56ミリ弾を使い、反動も少なく正確な射撃もできるが、クリーニングなどの手入れが多少やっかいだ。それにくらべてAK47は足り扱いがたやすく素人でも10分も講義すれば分解からクリーニングまで出来るくらいに簡単で、耐久性にすぐれており、2~3ヶ月ほおっておいても普通に仕えてしまう。ベトナムや砂漠地帯での悪意条件での使用には圧倒的な耐久性をもつ。ディスカバリーチャンネル20世紀のアサルトライフル・ベストテンをやっていたが2位のM16を抑えて、圧倒的な1位はこのAK47だった。
「もしどこかの惑星に行くとして、銃を一つ持っていけるとしたら間違いなくAK47を選ぶ」という評論家もいた。
そんなAK47だが、破壊力も実はすごい。AK47が使っているのは7.62ミリ弾で、反動が強く正確な射撃には向かないものの、近接戦でのアバウトな射撃にはもっとも適度な破壊力を発揮し、もっとも有効な銃といわれている。この砲撃を2~3発くらえば手足はちぎれ、内臓はとびちることになるくらいの破壊力だそうだが、実際それを見せてくれた映画はほとんどない。しかし今回の『ランボー最後の戦場』ではM16より勝っている破壊力をきちんと映像かしてくれた。

そしてバレットM82狙撃銃
50口径(12.7ミリ弾)を使用する狙撃銃だが、銃身の先のマズルブレーキと衝撃を吸収する構造で、伏せなくても撃てる構造になっている。しかしこの50口径弾はその破壊力もたいしたもので、これも現実にそのすさまじさを映像化した作品はほとんどなかったのではないかと思われるが、この映画では「これを描きたかったんだ!」とばかりにバイオレンスに映像化されている。

きわめつけはブローニングM2重機関銃
これも50口径弾を連射する機関銃。この映画の最後のドンパチではこの銃座を奪ったランボーがミャンマー軍相手にぼこぼこ発砲している。その破壊力の描写はすさまじい。

たしかに歳のせいか運動量が減り、この銃の破壊力描写に頼った点はちょっと残念だが、それでも十分に高揚感をおこしてくれる。この映画においてはこの50口径弾の描写が醍醐味であり、これがきちんと描かれているならストーリーなんかシンプルでいいだろうという心意気が素敵だ!

スタローンといえばどうしてもラズベリー賞の常連という印象がぬぐえない今日この頃だが、やはりこの人の高揚感をゆすぶる演出術は映画界に多大な影響を与えたといって過言ではない。ロッキーシリーズにしても今、一番初めの『ロッキー』をみるとボクシングシーンに関して言えばいまとなってはやや物足りなさを覚える。それはそれ以降のシリーズでみせたスタローンが監督した作品郡での音と音楽と映像を効果的にシンクロさせた絵作りのたまものだろう。それはランボーシリーズや、『ステインアライブ』などでもはっきりと効果をだしている。あれはやはりスタローンだから出来た高揚感を誘発させる演出術があってのことだと思う。
やはりシルベスタ・スタローンという人は、映画界にはなくてはならなかった人だと実感した映画でした。

by ssm2438 | 2009-03-18 18:36 | S・スタローン(1946)


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