西澤 晋 の 映画日記

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2009年 06月 16日

ある結婚の風景(1974) ☆☆☆☆

f0009381_20305328.jpg監督:イングマール・ベルイマン
脚本:イングマール・ベルイマン
撮影:スヴェン・ニクヴィスト
音楽:オウェ・スヴェンソン

出演:リヴ・ウルマン
    エルランド・ヨセフソン

        *        *        *

これはマジでお互いのしゃべりっこなので、ベルイマン映画の楽しみ方を知らない人には不向き。二人が会話する言葉に耳をかたむけつつ、“自分たちはどうなのだ?”って自問自答して見なければいけない映画。夫婦一緒には絶対見ないほうがいいと思う。

その昔、鎌田敏夫脚本で『男女七人夏物語』なるドラマがあったが、そのなかの池上季実子の台詞のなかで
「桃子の家庭はみんながすこしづつ嘘を付き合ってるんだと思う。だから上手くいってるんだ」ってのがあった。やっぱり結婚してても人は人、ひとつの形を保持するためにある程度の帳尻合わせは必要になってくるのだろう。これは結婚だけではなく、共同体なら会社にしろ、学校にしろ、どれでもあてはまることなのだけど。
恋愛というのはお互いに期待できてる期間の関係であり、結婚となると期待の限界値はみえてきており、それ以上期待しなくなる。無理して期待すると壊れると本作品のように壊れることになる。・・がそれも悪いとは定義していない。

安定を保っていたヨハン(エルランド・ヨセフソン)とマリアンヌ(リヴ・ウルマン)の夫婦。42歳のヨハンは応用心理研究所の助教授、35歳のマリアンヌは親族法・民法の弁護士で、二人の間の娘二人と共に安定した暮しを送っていた。理想的に見えるこの夫婦は、ある朝取材の女性記者のインタビューを受け、マリアンヌは夫婦関係について初めて語った。数日後、夫婦の共通の友達夫婦を夕食に招くと、彼ら二人はお瓦いにののしりはじめた。その夫婦に唖然としながら仲介をするのだった。
その晩夫に自分たち夫婦の在り方を話そうとしたマリアンヌに、しかしヨハンは耳を傾けようとはしなかった。ヨハンは研究室で実験し、マリアンヌは法律事務所で依頼人の相談に応じるという相変らずの毎日が過ぎてゆくが、遂にそのバランスが崩れる時を迎える。

その後この物語は、別居、また再会、離婚、お互い再婚もするがやっぱりに理想とはいかない。そしてまた再会。そんななかでお互いの心情を暴露しあう映画ではあるが、最後の再会のときに二人はとても穏やかでピースフルな感じで良かった良かった。

by ssm2438 | 2009-06-16 19:54 | I ・ベルイマン(1918)


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