2009年 05月 19日
監督:ローランド・ズゾ・リヒター 脚本:ヨハンヌ・W・ベッツ 撮影:マーティン・ランガー 出演:ハイノ・フェルヒ ニコレッテ・クレビッツ セバスチャン・コッホ * * * とうじこれもわざわざ映画館にみにいきました。タイトルなんとかならなかったのかな? 「壁のむこうに」とかさ。これだとロマンもへったくれもない(苦笑)。脱獄もの=トンネルを掘る・・というのは基本なのですが、現実に行われたというのがけっこう気に入って見に行ったのですが。やろうと思ったらなんでも出来るはず。じゃあほっちまえ!みたいな。こういう出来そうにない単純なことを地道にやり遂げるっていうのって好きなのです、黒澤明の『生きる』とかアンドリュー・ニコルの『ガタカ』とか・・。 映画に題材になっているベルリンの壁は1961年8月、一夜にして出現した。まあ、当時の人は、いちやあけてみたらそんなのが出来てたのだからびっくりしただろうね。それまではたとえ二つの体制の国家でも困らない程度には往来があったのところにいきなりそんなものが出来てしまった。行商がてた明日この本を返しに行こうなんておもったのにそのままになってしまった人もいたのでは。 そんななか、西側に脱出した水泳選手たちが「東にのこしてきた人たちを脱出させたいとおもいたち、だったら壁の下にトンネルをほり、逃がせばいいじゃないか」って単純な発想を実現していった話。 この映画、さりげなくあっちこっちの映画賞もとっている。2001年モントリオール国際映画祭観客賞、同年パーム・スプリングス映画祭最優秀作品賞、同年ドイツ映画祭(ロサンゼルス)観客賞受賞・・など。 東ドイツの水泳選手ハリー(ハイノー・フェルヒ)と親友マチス(ゼバスチャン・コッホ)たち4人は、危険をくぐり抜け西側へ脱出する。そして、ハリーの妹ロッテ(アレクサンドラ・マリア・ララ)やマチスの妊娠中の妻カロラ(クラウディア・ミヒェルゼン)ら、東側に残してきた愛する者たちを呼ぶために、建設されたばかりのベルリンの壁の下にトンネルを掘るという無謀な計画を思いつく。オーディションをし協力できそうな人を選抜する。極秘に作業を進めていた彼らだったが、まもなく東ベルリンにいる恋人との再会を願っている女性フリッツィ(ニコレッテ・クレビッツ)らが参加。 一方、カロラはお腹の子の安全を引き合いに出され、国家保安省のクリューガー大佐(ウーヴェ・コキッシュ)のスパイになっていた。 個人的にはこういうのは好きではないな。ある程度ドキュメンタリー風にとりたいなら、本来わかるはずもないあちらの事情というのはふせといてほし。こちらから自体が進行するにつれて向こう側の情況がわかっていくってつくりのほうがこのドラマには適していたともうのだけど。この向こう側の事情をいれたがためにこの物語のドキュメンタリー性というのが薄れて普通のドラマになってしまったようで残念だった。 そんな東側の事情を知らず、妻を案じるマチス。やがてフリッツィの恋人が、ベルリンの壁を越えようとして射殺されるという悲劇が起こる。このシーンはやっぱりせつなかったなあ。壁のむこうとこっちで相手のすがたがみえないのに壁もむこうでは彼氏が殺されているというシチュエーション。ただ・・本とのどらまだったかどうかは・・。物語にアクセントをつけるためのイベントのようなきもした。ま、映画なのでそんなのもあっていいとおもうし、だいたいドキュメンタリーテイストは捨てている作品なのでエンタなシーンがあってもいいのだけど・・・作り方をどっちかに統一してほしかったかな。 そして当初からの予定の9ヵ月。トンネルは完成し、いよいよ大人数の脱出開始。カロラは逃げられなかったものの、彼女が産んだ息子は見事運ばれ、計画はほぼ成功するのだった。
by ssm2438
| 2009-05-19 07:41
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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