西澤 晋 の 映画日記

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2009年 07月 08日

アイアン・ジャイアント(1999) ☆☆☆

f0009381_15213318.jpg監督:ブラッド・バード
原案:ブラッド・バード
脚本:ティム・マッキャンリーズ
音楽:マイケル・ケイメン

声の出演:イーライ・マリエンタール(ホーガース)
       ヴィン・ディーゼル(アイアン・ジャイアント)
       ジェニファー・アニストン(アニー)
       ハリー・コニック・Jr(ディーン)
       クリストファー・マクドナルド(ケント)

        *        *        *

さすがブラッド・バード! 上手い!
ピクサーを救えるのは彼しかいない。 ほかのピクサーの連中はCGは作れても、ドラマが描けるひとはいない。かれががんばらないと・・・。そんなブラッド・バードがピクサーに入るまえの作品。

やってることは『ショート・サーキット』の巨大版という感じで、いたってシンプルだけど、この人は見せ方が上手い。子供心(大人心)をわくわくさせるツボをしっている。巨大なロボットがいることは見ている人にはわかってるのだけど、町の人たちにはわかってない。でも、あちらことらで自動車やトラクターを食いあさった形跡がのこっていたり・・、こういう小出しにしていく感じが実に正統派。最後の軍隊とのやりとりは無理やりその雰囲気にしたかなという気はするが、それでもそれが描きたいことではないのでべつにいいか・・。
最後のぴこーん、ぴこーん、ぴこーんって、あれはいいですね。ねじが可愛い。

しかし、いつも思うのだがこの人は、大人でも見るに耐えるうるものを作る。というか、彼も『Mr.インクレディブル』(2004)のパンフレットのなかでも言っていたが、「自分がみたい作品をつくっているんだ」って。他人に媚を売る作品じゃなくて自分がみたいものっていうのがとてもいい。特にアニメを作ろうとすると、子供に媚をうったり、子供の親に媚をうることになりがち。なかなか「自分が見たい」ものをつくれるような環境にはならないものだどだけど・・。
アイアン・ジャイアントのデザイン・ワークスは、『遠い空のむこうに』で監督やったジョー・ジョンストン。この人、多芸だなあ。


1957年10月、ソ連の人工衛星スプートニクに全米が揺れた頃のこと。
私が生まれる5年くらいまえのことらしいが、その頃のアメリカはソ連に遅れを取ったことを痛く意識していたららいし。『遠い空の向こうに』でもスプートニクの話から物語りは始まるのだが、宇宙への憧れと、ソ連の脅威というのが人々の根底にあった時代なのだろう。
ちなみにデータをしらべてみると、ブラッド・バードはこの年に生まれたようだ。1957年、9月11日生まれ。

嵐の夜、宇宙から巨大ロボット(声=ヴィン・ディーゼル)が落下してくる。このロボット、地球外の誰かがつくったロボットで地球上での米ソのどたばたとは関係ない。しかし、自己防衛本能はあり、攻撃されることを感知すると反撃してしまうメカニズムになっているようだ。

メイン州の港町ロックエルで未亡人の母アニー(声=ジェニファー・アニストン)とふたり暮らしの9歳の少年ホーガース(声=イーライ・マリエンタール)は、森の中でこの巨大ロボットと出会う。金属が大好物のロボットは、落下の際に受けた衝撃で記憶を失っており、自分が何者か分からない。ホーガースはロボットが知りたがるままに言葉や世間の慣習を教え、すっかりいい友達になった。
『ショートサーキット』のステファニー(アリー・シーディー)とナンバー5とのやりとりを思い出す。バッタをふんずけて殺してしまうナンバー5というエピソードがある。ステファニーに「もう一回組み立ててくれ」というのだが「死んだら生き返らない」ということを教わる。
今回のアイアン・ジャイアントは森でみつけてよってきた鹿を猟師が撃って殺してしまうくだりがあり、それで死というものを理解する。もしかしたら、「死」の理解というのが「心」の誕生の起源なのかもしれない。

廃品回収行を営むディーン(声=ハリー・コニック・Jr.)はみかけは怪しいおじさんだが、実はけっこう話の分る人で、アイアン・ジャイアントをみてもそれほど敵意をもつわけではなく、彼の廃車置き場を隠れ場に提供してくれる。一方政府の調査員ケント(声=クリストファー・マクドナルド)は、ロボットがどこかの米国の敵の秘密兵器だと思い込み、発見し破壊することを目的に動く。

ロボットは攻撃を受けると自動的に殺人ロボットに変貌する仕様になっているから、軍隊など呼び寄せてオ攻撃したらさあ大変、恐るべき殺戮マシーンと化したロボットの前に米国軍隊戦車などを破壊していく。最後は置きに停泊する原子力潜水艦から核ミサイルまで発射される。町の人々を巻き添えにするわけにはいかないアイアン・ジャイアントは空にとび衛星軌道上でミサイルに激突爆発してしまう。。。
・・・が、しかし・・・・

by ssm2438 | 2009-07-08 14:28 | ブラッド・バード(1957)


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