西澤 晋 の 映画日記

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2009年 06月 11日

夜の大捜査線(1967) ☆☆☆☆

f0009381_127823.jpg監督:ノーマン・ジュイソン
脚本:スターリング・シリファント
撮影:ハスケル・ウェクスラー
音楽:クインシー・ジョーンズ

出演:シドニー・ポワチエ
    ロッド・スタイガー
    ウォーレン・オーツ

        *        *        *

1967年のアカデミー賞、作品賞、主演男優賞、脚色賞、音響賞、 編集賞など受賞。
ちなみにこのアカデミー主演男優賞をとったのはロッド・スタイガー。どうみてもシドニー・ポアチエが主演にみえるんですけどねえ、どうしてなんでしょう??

この映画、大昔みたのだが実のおもしろくて引き込まれた。シドニー・ポワチエ扮する黒人の刑事が、殺人事件のあった日、黒人だというだけで連衡されてしまう。そこからだんだんと有能さを小出しにしていき、黒人に対して偏見をもっていたロッド・スタイガーもだんだんと彼を認めるようになる過程がとても素敵。やっぱり<能力ぼちぼち小出しモノ>はいいですな。
ドラマというものは、主人公があることを求める(大目的)と、それを阻止しようとするさまざまな力、そのせめぎ合いのすえ、主人公が目的を達するまでの過程をいう。通常のドラマの場合は、それが犯人の部下であったり、スポーツものではライバルであったりするのだが、この映画では<黒人差別>という偏見がその大きな弊害になっている。そのあたりがこの映画を一味変わったもにした原因だろう。

撮影もすごいぞ、ハスケル・ウェクスラー。どちらかというと「白のカメラマン」といういんしょうがある彼。『帰郷』『ウディ・ガスリーわが心のふるさと』など、白の滲みをきかした画面が素敵。しかし今回は夜の街。でも、この人の黒もなかなかすてたものではない。
そしてびっくりすることに編集賞をとったのはハル・アシュビー。後に『帰郷』の監督やってます。このころは編集から監督に回る人もけっこういたのです。
監督はノーマン・ジェイソン『屋根の上のバイオリン弾き』が有名かな?でも私は見ていないのだが。とはいえさりげなく私の好きな小作品をいくつかとっているのです。『アグネス』(1985)、『イン・カントリー』(1989)、『アザー・ピープルズ・マネー』(1991)、『オンリー・ユー』(1994)など・・、世間ではそれほどメジャーではない作品のなかで、私が好きな作品がおおいのがこの監督さん(苦笑)。そのなかではこの『夜の大捜査線』だけはちょっとめずらしく、世間でも受けた作品。

<あらすじ>
ミシシッピーの田舎町スパルタ、警官サム(ウォーレン・オーツ)は深夜のパトロール中、町の実業家が殺害されているのを発見した。連絡をうけた署長のビル・ギレスピー(ロッド・スタイガー)は早速捜査を開始した。サムは駅で列車をまっていた黒人というだけで、彼をいきなり容疑者として逮捕してしまう。ところがその黒人はフィラデルフィア警察の殺人課の優秀な刑事でバージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)であった。
初めて殺人事件を扱うギレスピーだが、黒人への偏見がありのティッブスへの協力をなかなか頼めない。やがて容疑者として不良少年が犯人が連衡されるが、思ティッブスの見事な論理で、かれははんにんではないと断定される。ギレスピーは渋々ティッブスに捜査協力を要請する。絶えず衝突し、感情を抑えながらもティッブスとギレスピーは捜査を続けた。白人が黒人に調べられるという屈辱に町民は怒り、捜査は困難をきわめ、ティッブスは生命さえ危険になっていった。これ以上のトラブルをおそれたギレスピーは捜査をうち切るようにとティッブスに勧告したが、ティッブスは聞きいれなかった。
実業家は他所で殺されて発見された場所まで車で運ばれたと推理したティッブスは、事件のあった夜、車の中で不良少女と情事にふけっていた食堂のボーイを犯人と断定した。そのボーイは少女の堕胎費をえるために殺人をおかしたのだった。

by ssm2438 | 2009-06-11 00:43 | H・ウェクスラー(1926)


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