西澤 晋 の 映画日記

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2009年 03月 17日

屋根裏部屋の花たち(1987) ☆☆☆☆

f0009381_1843535.jpg監督:ジェフリー・ブルーム
原作:ヴァージニア・C・アンドリュース
脚本:ジェフリー・ブルーム
撮影:フランク・バイヤーズ、ギル・ハブス
音楽:クリストファー・ヤング

出演:ヴィクトリア・テナント
    クリスティ・スワンソン
    ルイーズ・フレッチャー
    ジェブ・スチュアート・アダムス

        *        *        *

原作はV・C・アンドリュースのベストセラー小説。価値観破壊映画は数々あれど、これくらいガツンな価値観破壊映画はそうない。知る人とぞ知る超ダークムービー、超ダークおとぎ話の決定版! この原作者、こんな話がつくれるんなんておかしい。信じられない恐ろしさ。究極の毒入りファンタジー。子供が寝た後で、大人だけで見ましょう。できることならこれこそはキューブリックにやってほしかった。 きっと彼がやったら伝説の超ダーク価値観破壊映画になってたと思う。

<あらすじ>
夫の事故死により、人生に絶望したコリン(ヴィクトリア・テナント)は4人の子供達、クリス(14歳)、キャシー(クリスティ・スワンソン)12歳と双子のコーリイとキャリー(5歳)とともに17年ぶりに実家に戻ってきた。しかし彼女の結婚は、親の反対を押し切ったもので、祖母(ルイーズ・フレッチャー)は子供たちの存在もみとめてはいない。親に背いた罰として祖母は、コリンを壁にむかせて服を脱がせ、背中をムチでうちまくる。子供たちをなんとか受け入れてもらうための屈辱と痛みに耐えるコリン。彼女は子供たちを屋根裏部屋におくことをゆるされる。「母は気難しい人なの、私がなんと判ってもらえるまで、ここで我慢してね」とコリンは子供たちを説得、子供達はそれからというもの屋根裏部屋に幽閉されてしまう。

兄弟姉妹4人でなんとか絶望しないで励ましあって生きていこうとするが、兄妹という関係よりも、二人の子供を面倒見る両親という立場になってしまるクリスとキャシー。彼女をみる長男クリスの目は、彼女を女としてみていた。風呂には入るスワンソンのおなかのアップが妙に印象的だった。だんだんと母とも会う時間がなくなるなか、子供たちは自力で脱出をこころみるが、失敗。やがて母も顔をださなくなる。きっとなにか事情があるんだと思う子供たちだが、一番末っ子のコーリーは衰弱して死んでしまう。長男は、「もしかしたら毒が入っているのでは?」と疑心暗鬼になる。さすがにそれはないと思う次男と長女のだが、ネズミにたべさせてみると死んでしまう。
そして屋根裏部屋の子供たちは「もしかしたら母が自分たちを抹殺しようとしてるのかもしれない」という考えにいたる。

この物語のすごいところは、子供を裏切る母なんていないだろうと思うのだが、それが先入観、
母が子供を殺そうとする可能性を肯定すると物事がみえてくる。母を信じないことにして再び3人で脱出を試み、今度は成功。しかし、外の世界では、子供たちはなき存在にされており、母は親の進める人と再婚することになっていた。その結婚式場に現れる3人の子供。そして長女のスワンソンは母、コリンをテラスにおいつめ、ついには突き落として殺してしまう。

これくらい価値観破壊映画はそうない。この状況では近親相姦は致し方ないかなと思うが、子供を裏切る母というのは発想にない部分。キワモノ映画だからすごいとはいわないつもりの私でも、これはすごいと思った。
よくこんな原作思いつくなあ。。

by ssm2438 | 2009-03-17 16:33


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