監督:ジョン・G・アヴィルドセン
脚本:シルヴェスター・スタローン
撮影:スティーヴン・ポスター
音楽:ビル・コンティ
出演:シルヴェスター・スタローン
トミー・モリソン
チャード・ガント
セイジ・スタローン
* * *
これはひどい。前作のアメリカ万歳プロモーション映画に反省したのか、少しはメンタルにもどそうという努力は感じられるが、お話自体が気味地良くない。親子愛を前面に出そうとしているが、仕事中の親にかまってもらえないでぐれる子供のみっともなさが許せないのと、その対角に位置するプロモーターや若手ボクサー、トミー・ガン(
トミー・モリソン)を無理やり悪者にしたてようとするシナリオに嫌悪感を感じる。
最後はストリートファイト。ひどい。これでロッキーおわらせていいんですか??って感じ。
<あらすじ>
長年の対戦から脳障害になってしまったロッキーは引退。さらに彼らの資産を管理していた会計士が不動産の取引に失敗。全財産を失ったロッキーの家族は生まれ故郷のフィラディルフィアに戻った彼らはつつましい生活にもどり、ミッキーから譲り受けていたボクシングジムを再開。
そこに現れる才能ゆたかな若手ボクサートミーマシーンガン(
トミー・モリソン)。彼に昔の自分の姿を見たロッキーはトレーナーとして第2の人生を賭けてみようと決意、2人は厳しいトレーニングを開始する。相手にされないロッキー・ジュニアはふてくされ気味。才能を開花さえるトミー、そんな彼に目をつけて彼を引き抜くプロモーター、デューク(
リチャード・ガント)。新チャンピオンになったトミーは、インタビューのなかで、この成功はデュークのおかげだといい、ロッキーの名前などは出しもしない。しかし記者たちは、トミーが倒した元チャンピオンはデュークが不正な行為をして成り上がらせたチャンピオンで本物ではない、そんな彼に勝って意味があるのかと挑発する。
結局、トミーとデュークは、その足で義兄と飲んでいたロッキーのところまでおしかけて、ロッキーにリングに上がれと迫る。外にはカメラマンや他の報道陣もいるちょっとしたさわぎになる。義兄がトミーに殴られたのをきっかけに二人はストリートファイトをはじめる。
グローブをつけてない拳でまともに殴られると、そっこうノックダウンしてしまうものだが、それを延々ボクシングをやっているように続ける展開にはどうでもよくなってしまった。そんなシーンにかっこいい音楽ながしても、リング上での戦いのような高揚感はまるでなく、後味の悪さはさけられない。