西澤 晋 の 映画日記

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2009年 11月 03日

花実のない森(1965) ☆☆

f0009381_11152078.jpg監督:富本壮吉
原作:松本清張
脚本:舟橋和郎
撮影:小原譲治
音楽:池野成

出演
園井啓介 (梅木隆介)
若尾文子 (江藤ミユキ)
田村高広 (楠尾英通)
船越英二 (浜田)
江波杏子 (節子)

        *        *        *

大映で制作された松本清張の同名小説の映画化。男が偶然い乗せた女に魅了され、何者かを探っていく話。主人公梅木(園井啓介)の行動は、たんに「その女に一目ぼれしてきになっただけ」というシンプルな動機なのだが、それだけでかなりの行動力を発揮する。彼女が何者なのか、どんな過去があるのか・・、まさに探偵張りに調査していく。たんなに趣味でやるだけならわかるが、自分に気のある女を家政婦にしたてあげて、その家にまでもぐりこませる。松本清張ならそのあたりはなにかしら小細工があってもいいものだけどって思った。車のセールスマンなら、車を売り込むためのなんらかの目的があって、そのついでに興味がふつふつと沸いてくるとか・・、なにか物質的な言い訳がひとつくらいはほしかったかな。

松本清張原作なれど、映画はかなり直球勝負名見せ方で、あるいみわかり易い。が、もうすこしかすかな臭わせ方にしてほしかったかな・・。犯人は浜田と名乗る男らしいことはすぐにわかるのだが、最後は「おお、そうだったん!!?」とおどろいた。

<あらすじ>
自動車セールスマン梅木(園井啓介)は、東京郊外を疾走中、車が故障してこまっている女2人を彼女が泊まっているホテルまで送っていく。バックミラーに映ったその女(若尾文子)は美しく、どこか影があり、梅木には印象に残った。お金持ちそうなその風貌に、車を購入の時は私に都合させてくれと名刺をわたしておく梅木。それがこうをそうして翌日、梅木の営業所に女から電話が入る。手帖を車に置き忘れたと電話だった。車内をさがすとその手帳があり、中をみてみると歌が書いてあった。熱烈に誰かを求めている歌と、誰かを憎んでいる歌。
早速手帖を届けた梅木は、食事をおごるが、彼女は自分のことを話そうとはしない。翌日もホテルを訪れた梅木だったが女は既にいなかった。しかし浜田と名乗る男(船越英二)に会った。「彼女は多情な女で、男をふりまわす危険な女だ。追わないほうがいい」と警告した。どうやら浜田もその女のことをディーバと崇拝している一人らしいことと、同じように彼女の美貌に見せられた男が多数いることがわかった。
数日後梅木は、ある雑誌のファッション・ショウの写真の中に彼女を見つけた。彼女の隣に並んで写っている楠尾産業社長楠尾英通(田村高広)だった。彼を訪ねてみるが、楠尾は口を割ろうとしなかった。そのショウの主催者に会うと、あの山中で車にのせた女の連れだった。あの女は江藤ミユキと言い、楠尾英通の妹であるという事実を知った。
楠尾家にはりこんだ梅木は、ミユキに会うことができた。二人はホテルに入リ夜と共にした。彼女は、中国地方の豪商で半身不随の男と結婚したが、死んだような日々に退屈した日々で、上京しては刺激を求めていると語った。好奇心が抑えられない梅木は、彼女の恋人の節子(江波杏子)を家政婦として楠尾邸に住みこませる。その結果、ミユキが英通にそっけない態度をとり、英通は腹違いの妹なれど彼女を求めていることがわかった。さらにミユキは、下町のアパートで何者かと同棲まがいの生活をしていることも判った。
そしてその男が殺された。彼は村岡というヤクザだった。第二の殺人事件がが起きた。今度の被害者はミユキの兄英通だった。葬式のあと、ミユキは梅木に自分の過去を打明けた。
ミユキと英通は異母兄妹で、ミユキは、女学生時代英通に犯され、日頃から憎悪を持っていた。彼女が男をあさるのも、英通を苦しめるためだった。最初に殺された村岡はかつて楠尾家の書生で、みゆきは好意を抱きつづけていたが、英通は彼女を犯した後、村岡も家から追い出した。再会した村岡はヤクザになりさがりっていたが、それでも男女の関係をもったという。
全てを聞いた梅木は、数ヵ月後、自分の気持ちに整理をつけるためにミユキの嫁いだ山口に向かう。酒造業の老舗江藤平右衛門商店を訪れた梅木は、車椅子にのっている主人の顔を見て愕然とした。東京で見た浜田ではないか!!歩けないといった彼は、数ヶ月前から自力歩行できるようになっており、妻の行動に不振をいだき東京に出ていたのだ。二つの殺人も彼に違いない。梅木は恐ろしさに立すくんだ。そとの公衆電話から、ミユキに事の真相を告げ、駅で待つ梅木。しかし、救急車がサイレンをならしてけたたましく通り過ぎていく。もしかしたら・・と思い江藤の造り酒屋に戻ってみると、江藤夫妻無理心中をはかったらしい。

by ssm2438 | 2009-11-03 11:20 | 松本清張(1909)


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