西澤 晋 の 映画日記

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2009年 11月 06日

再会の街/ブライトライツ・ビッグシティ(1988) ☆☆

再会の街/ブライトライツ・ビッグシティ(1988) ☆☆_f0009381_1323731.jpg監督:ジェームズ・ブリッジス
脚本:ジェイ・マキナニー
撮影:ゴードン・ウィリス
音楽:ドナルド・フェイゲン

出演
マイケル・J・フォックス (ジェミー・コンウェイ)
キーファー・サザーランド (タッド)
フィービー・ケイツ (妻アマンダ)

        *        *        *

あまりにもフィービー・ケイツがちょい役すぎませんか?

どこかコメディ系だったマイケル・J・フォックスがシリアス路線でいった映画という反面があるが、お話自体はけっこういい。監督は私の大好きな『ペーパーチェイス』『チャイナ・シンドローム』ジェームス・ブリッジズ。ただ、今回は脚本が原作者がやってるので、彼の良さはでなかったかな。個人的にはジェームス・ブリッジズに脚本を書いてほしかった。
このころのキーファー・サザーランドは悪役面でろくでなしやってます。こんでなくっちゃ。いつのまにこいつがいいもんやるようになったのでしょうねえ?

さりげなく、撮影はゴードン・ウィリス。おお!

<あらすじ>
ニューヨークの出版社に勤めるジェイミー・コンウェイ(マイケル・J・フォックス)は、1年前の母(ダイアン・ウィースト)を亡くし、そして今、妻アマンダ(フィービー・ケイツ)の突然の家出を経験する。うさ晴らしのために連夜ディスコで遊び続け、ドラッグに酔い、気がつけば夜明けといった生活、仕事も上司からはほとんど見放され、やっつけ仕事の連続。
しかし、彼もわずかながらの夢はもっていた。彼は小説家になる夢も捨ててはおらず、文芸部のベテラン、ハーディ(ジェイソン・ロバーズ)との時間は彼の文筆活動への意欲を奮い立たせるものだった。ある日彼は、悪友タッド(キーファー・サザーランド)の従妹というヴィッキー(トレイシー・ポラン)を紹介され、他の女性にはない彼女の落ちついた寛容さに、久しぶりに心安らぐものを覚えるのだった。しかし、そんな思いもつかの間、ジェミーは提出した記事が間違いだらけだったことにより、クビを言い渡される。追いうちをかけるかのように、モデルとしてファッションショーのために、この街へ戻ってきたアマンダに会いに行った彼は、彼女に冷たくあしらわれふたたびドツボにおちこんだ。

これは、抜け道のないドツボな生活のなかで、それを軌道修正するドラマ。この映画のほとどの時間の主人公は最低な奴です。しかし人には絶対「ここでかわらなきゃいけないんだ!」ってポイントがある。それは何気ないところにころがっている。それを描いた映画。きっかけがどうというよりも、もうそれ以前に其の人の中では行くべき道は発見されていて、あとは、どこでそれまでの自分と決別するか、そのきっかけさえあれば自分も納得できる。その瞬間をさりげなく、自然に描いた映画がこの映画。

忘れようと努めていた母への思いを確かめることにより、初めて自分自身を冷静に見つめるようになるジェイミー。そして将来への決意を電話でヴィッキーに打ち開けるジェイミーに、マンハッタンの朝焼けの陽光が、穏やかに降り注がれるのだった。

by ssm2438 | 2009-11-06 01:28 | ゴードン・ウィリス(1931)


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