西澤 晋 の 映画日記

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2009年 12月 03日

ハンニバル・ライジング(2007) ☆☆☆

f0009381_21225475.jpg監督:ピーター・ウェーバー
原作:トマス・ハリス『ハンニバル・ライジング』
脚本:トマス・ハリス
撮影:ベン・デイヴィス
音楽:アイラン・エシュケリ、梅林茂

出演
ギャスパー・ウリエル (ハンニバル・レクター)
コン・リー (レディ・ムラサキ)
ドミニク・ウェスト (ポピール警視)
アーロン・トーマス (子供時代のハンニバル)
ヘレナ・リア・タコヴシュカ (ミーシャ)

        *        *        *

日本人にとって、日本文化を変なふうに演出されるとなにかしら極度に感情移入を妨げるものになるのだが、これで外国人は満足するのだろう。そのへんは多めにみないといけないのかもしれないが、剣道/日本刀を持つ時、刀をツカを見せないでほしかった。日本刀の持ち方くらいリサーチしとけよって思った。

・・・しかし、それも彼らにとってはささいなことなのだろう。日本文化の描き方以外はとてもいい。とはいっても、かなり頑張ってニュアンスはフォローしてると思う。30年前のハリウッド映画よりはかなりまともになった。結果として、レクターを登場させた映画は何本かあるが、個人的にはこれが一番良かった。監督は『真珠の耳飾をした少女』ピーター・ウェーバー。この人のかもし出す昔の空気感はいい。ひそかに私のなかでは注目監督になりつつある。

脚本はトマス・ハリス本人が書いているので、よっぽど想い入れがあったのだろう。しかし・・こちらはちょっとどうだったのかな? 人肉を喰うというカルバニズムがどうも取ってつけた感があるかな。最初のミーシャを喰ったのは個人的にはありな展開なのでどうのこうのというべき問題ではないと思った。それ以前にイーサン・ホークが主演した『生きてこそ』って映画をみてて、飛行機の墜落事故で雪山で人肉を食べて生きつないだ話もあるし、非常事態ではありえる話。そのあとの復讐の手段としてほほ肉を喰うという描写があるが・・、こちらはどうもぴんと来なかった。これは作者の物語先行のイベントのように思えた。そういう肩書きなのだから仕方ないのかもしれないが・・。

しかし、コン・リー、久しぶりにみました。最後にみたのは『紅いコーリャン』『菊豆』時代なのでっていうか、ほとんど初期なので、20年近くみてませんでしたが美しくみえました。当時は台湾のホー・シャオシェン、中国のチャン・イーモウがメジャーになりかけていた時代で、チャン・イーモウのヒロインはコン・リー、ホー・シャオシェンのヒロインはシン・シューフェンという印象だったが、個人的にはシン・シューフェンのファンだったので、ちょっとコン・リーには想い入れがなかった。が、今みるとけっこうよいですな。

<あらすじ>
1944年のリトアニア。名門貴族のレクター家に生まれたハンニバル(アーロン・トーマス)と妹のミーシャ(ヘレナ・リア・タコヴシュカ)は家族とともに山中のロッジにのがれるが、偶然ソビエト軍の戦車が森のなかから出現、ドイツ軍の戦闘機と戦闘になる。ソビエト兵も両親も失い、妹ミーシャと2人きりになってしまうハンニバル。そこにドイツ軍の逃亡兵たちが乗り込んできて、ハンニバルとミーシャは鎖につながれてしまう。彼らもは長居するつもりではなかったが、道路を封鎖され、何処へもいけなくなった彼らの食料はそこをつく。飢えていた逃亡兵たちは、肺炎にかかっていた妹ミーシャを殺し、鍋にして食料にしてしまった。

f0009381_2131452.jpgそれから8年。ハンニバル(ギャスパー・ウリエル)はフランスにいる叔父をめざして命がけで国境を越えた。なんとか叔父の屋敷にたどり着いたが彼はすでに他界、そんなハンニバルを叔父の妻であったレディ・ムラサキ(コン・リー)は向かいいれた。
レディ・ムラサキのもとで剣術を教わり、日本の武士道をみにつけつつあったハンニバルだが、市場でムラサキを侮辱した柄の悪い肉屋と喧嘩沙汰となり、数日後、その肉屋を郊外の湖のほとりで惨殺してしまう。ここで彼は最初の殺人を犯してしまう。その後パリの奨学医学生としてムラサキとともにパリに移住したハンニバルは、妹を食ったあの逃亡兵たちを探し出し、ひとりづつ殺しては、そのほほ肉を食べるのだった。

by ssm2438 | 2009-12-03 21:28


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