西澤 晋 の 映画日記

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2009年 10月 06日

サイレント・ワールド(2004) ☆☆

サイレント・ワールド(2004) ☆☆_f0009381_15223945.jpg監督:クリストフ・シュラーエ
脚本:トーステン・ディウィ、カルロス・マリア・サンチェス
撮影:ロレンツォ・セナトーレ
音楽:ガイ・ファーレイ

出演
ディーン・ケイン (トム・パーカー)
ベティナ・ジマーマン (アンナ・スタンドルフ)
ナイジェル・ベネット (パターソーン・ウォーターズ将軍)
ジョアンナ・テイラー (シャーシャ・ヘンリー)
ジョン・キーオ (クラウス・ヒンツ)
ハンス・ズィシュラー (スタンドルフ博士)
ダルシア・スマート (ミランダ・ハリソン大統領)

        *        *        *

これはテレビ映画でしょうね。予算のないなかで作ってます。でも、発想と展開は悪くはない。もうちょっと練りこめばいいものになっていた可能性はあったような。でも、予算を考えるとこれが精一杯だったのかも。予算の範囲内で頑張って作っているって感じはしました。

最後のおねーちゃんの反乱はいらなかったような・・。むりくり時間内にエピソードを伸ばした感じがして、あそこでむりくりアクションに時間を使う暇があったら、生き残った人々の生活感のある芝居を足してほしかったかな。でも、昔の自宅にたどりついて、妻の手紙を読むくだりは良かったなあ。へたに生きてました・・よりはあれが一番良かった。あのまとめ方はきわめて収穫でした。

<あらすじ>
主人公の男はドイツのアメリカ大使館の警備主任のトム・パーカー(ディーン・ケイン)。彗星の破片がヨーロッパに落ちると分り、要人たちはドイツからの退避を行っている中、彼も家族を空港に連れて行く。空港では要人たちを優先的に飛行機にのせるよう現場の統制がおこなわれていた。その中にはキラー衛星の開発者スタンドルフ博士の娘アンナもいた。トムも使命感からその活動に参加、地上の人員統制から機内での要人案内まで行っていたが、緊急の離陸のためにドアが締められ出られなくなってしまう。銃まで出して、残した家族のもとに戻ることを主張したパーカーだが、取り押さえられ、飛行機はそのまま離陸。その直後、ヨーロッパに彗星の破片が落下、世界は氷の世界に覆われた。
家族を裏切って生き延びることになってしまったパーカーは、それからというもの自責の念にとらわれていた。

それから3年がたち、モロッコにアメリカ政府の拠点はあった。そのモロッコがキラー衛星の標的にされた。その操作が出来るのはベルリンにあるアメリカ大使館にあるコントロール装置だけ。誰かがそこで衛星を操作している。彼らはシステムの開発者のスタンドルフ博士(ハンス・ジュイシュラー)がその首謀者とみていた。
アメリカ合衆国大統領ミランダ・ハリソンは、特殊部隊をそこに送る。
そのメンバーは、主人公のトム・パーカー(ディーン・ケイン)元ドイツのアメリカ大使館警備主任、パターソーン・ウォーターズ将軍(ナイジェル・ベネット)、システムの共同開発者である博士の娘アンナ・スタンドルフ(ベティナ・ジマーマン)、ウォーターズ将軍の片腕であるシャーシャ・ヘンリー(ジョアンナ・テイラー)ほか数名。
しかし、そこでは残されたものがスタンドルフ博士のもとでなんとか生存圏を構築し、さらに地球規模での気候回復をめざして、そのキラー衛星の使用を模索していたい。テロ行為に出たのは、やはり共同開発者であり、最後までそのキラー衛星が民間用だとしか教えられてなかった職員の一人クラウス・ヒンツ(ジョン・キーオ)だった。

作戦を終了した後パーカーは家族と過ごした自宅へともどってみる。テーブルには妻からのおき手紙があり、その手紙には最後までパーカーを信じていた妻の言葉がしたためられていた。妻は自分が裏切ってひとりで飛び立っていったとは思っていなかった。それを確認出来ただけでパーカーは自責の念から開放させる。
寝室では、抱き合ったまま凍死している娘の妻の姿がそのままのこされていた。

不要なドンパチは大いに邪魔だったが、ドラマ的には『渚にて』にも通じるある種の感動があった。いい話になりえた素材だけに、実に惜しい一作だ。。。

by ssm2438 | 2009-10-06 15:23


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