監督:金子修介
脚本:伊藤和典、金子修介
撮影:戸澤潤一
音楽:大谷幸
特技監督:樋口真嗣
出演
中山忍 (長峰真弓)
前田愛 (比良坂綾奈)
藤谷文子 (草薙浅黄)
山咲千里 (朝倉美都)
* * *
ついにご都合主義のファンタジーアニメの実射版になりさがった『ガメラ』、もはや修復不可能。この話、
伊藤和典が書いたものとはとても思えないおそまつさ。きっと制作委員会のなかで受け入れられない折衝があったのだろう。それを
金子修介がとりあえずまとめたという感ではなかろうかと予想する。無理やりガメラを敵視する構成と中盤からの無理やりファンタジー理論構築はもううんざり。渋谷と京都のCGだけはすごい。
<あらすじ>
4年前の東京でのガメラとギャオスの戦いの巻き添えで家と両親を失った比良坂綾奈(
前田愛)と弟の悟は、奈良県高市郡南明日香村(架空の地名)に住む親戚の日野原家に引き取られていた。綾奈の心はガメラへの憎悪の念に満ちていた。
ある週末の夜、東京渋谷上空に2体のギャオスが出現、それを追ってガメラも飛来し市街戦が展開される。激闘の末ギャオスは撃滅されるが、戦場となった渋谷はほぼ壊滅し1万人を超える多大な犠牲者と甚大な被害が出てしまう。ガメラが渋谷でギャオスを圧殺した同時刻、その断末魔の叫びに応えるかの様に綾奈が洞窟で見つけた卵状の物体から奇妙な生物が生まれた。綾奈に想いをよせる同級生・守部龍成の心配をよそに、その生物をかつて飼っていた愛猫の名前であるイリスと名付け、いつか両親の仇ガメラを殺してくれることを願って密かに育て始める。
成熟したイリスは綾奈の存在を感知し、彼女との完全な融合を求めて京都に降り立つ。やがて追ってきたガメラも京都の地に舞い降りる。ガメラの放った火球はイリスの触手に跳ね返され、夜の京都は火の海と化す。嵐と紅蓮の炎に包まれながら遥か古の罪が産み落とした二神による終末の闘いが始まった。