西澤 晋 の 映画日記

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2009年 12月 13日

失はれた地平線(1937) ☆

f0009381_218272.jpg監督:フランク・キャプラ
脚本:ロバート・リスキン
撮影:ジョセフ・ウォーカー
音楽:ディミトリ・ティオムキン

出演:
ロナルド・コールマン (ロバート・コンウェイ)
ジェーン・ワイアット (サンドラ)
H・B・ワーナー (チャン)
ジョン・ハワード (ジョージ・コンウェイ)

        *        *        *

心地よい理想主義の映画をとりつづけたフランク・キャプラだが、時としてはずれもある。そのなかのいただけない一品。現実逃避ははなはだしく、ここまで夢想的だとあんまり好意的な見方は出来ない。

実在の冒険家ジョージ・リー・マロイに触発されたジェームズ・ヒルトンが6週間で書き上げた冒険小説『失はれた地平線』を気に入ったキャプラが映画化権の獲得。コロンビア映画は、ヒルトンの描く思想郷シャングリラを具現化するために、当時のスタジオが一年に使用する予算の半分である250万ドルもの予算をつぎ込んだといわれる。映画は批評家からは高い評価を得て、観客からも気に入られるが、映画の制作費が高かったために、初公開時には利益を生み出すことは出来なかった。

<あらすじ>
中国奥地の小都バスクルに駐在している英国領事ロバート・コンウェイ(ロナルド・コールマン)は、弟ジョージ(ジョン・ハワード)、化石学者ラヴェット、詐欺師バーナード、娼婦グローリアと香港にむけて飛び立つが、、チベットの奥地で不時着し、操縦士は死んだ。愕然とするコンウェイ等を原住民の一隊が迎えに来た。その頭目らしい中国人は英語をよくする老人で、一同をシャングリ・ラと呼ばれる楽園へ案内した。そこは高い山に囲まれた四時温暖の楽土で、地味豊かに、金銀を産し、約二千の住民は生存の闘争も無く、罪悪も疫病もなく、平和に楽しく暮らしていた。

この理想郷シャングリ・ラの統治者は大僧正と呼ばれる高徳の老人であった。大僧正は約二百年の昔ここに来たベルギー人の僧侶であり、いまだに健在だった。シャングリ・ラの楽土的な気候は人に長寿を与えるが、不死身ではない。やがて死期近きを知っった大僧正は後継者としてコンウェイを迎え大往生を遂げた。
ところが彼の弟ジョージはこの理想郷を嫌い、一日も早くロンドンへ帰ることを願っていた。そして彼に恋したロシア娘マリヤも彼と共にシャングリ・ラを脱出したがった。コンウェイはマリヤが二十数歳にしか見えないが実は七十幾歳であることを執事のチャン(H・B・ワーナー)に教えられていた。ジョージとマリヤだけを生かすわけにはいかないとロバートもシャングリ・ラをあとにした。ところがシャングリラを出ると吹雪に襲われ、マリヤは醜い老婆となって息絶えた。愛人の死にざまに半狂乱となったジョージは絶壁から墜落して死んでしまう。
ロバート・コンウェイは困難な旅を経て、蒙古に辿り着き、上海へ送られて、英国へ送還されることとなったがシャングリ・ラのことが忘れられず、再び理想郷に還っていくのであった。

参考までに・・、
1973年にリメイクされ『失われた地平線』というタイトルで公開された。
どちらかというと、こちらのほうが評判はよいみたいだ。
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by ssm2438 | 2009-12-13 02:19 | フランク・キャプラ(1897)


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