西澤 晋 の 映画日記

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2009年 12月 03日

軽蔑(1963) ☆

f0009381_4464255.jpg監督:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

出演
ブリジット・バルドー (女優・カミーユ)
ミシェル・ピッコリ (脚本家・ポール)
ジャック・パランス (プロデューサー・ジェレミー)
フリッツ・ラング (監督・フリッツ)

        *        *        *

みていいて気持ちの良い映画ではない。ま、それはゴダールの映画どれもそうなのだけど。ただ、この映画、ヤなところをついているのは確かだ。

女優カミーユ(ブリジット・バルドー)とその夫、シナリオライターのポール(ミシェル・ピッコリ)は寝室で無意味な会話をする。充実した満足感がなせるものだ。翌朝、ポールはアメリカのプロデューサー、ジェレミー・プロコシュ(ジャック・パランス)と会った。彼の依頼は、撮影中の映画のシナリオを改定してくれというのだ。
ジェレミーはポールとカミーユを自邸に誘った。ジェレミーはカミーユに気があるらしく親切だ。静かな嫉妬心を持るポールだが、ジェレミーに遠慮している。
ジェレミーはカプリ島のロケにカミーユを誘った。「夫が決めますから」カミーユは素気なく答える。アパートに帰ってからカミーユはひどく不愛想だった。その夜、二人は寝室を別にした。ジェレミーから誘いの電話があり、ポールはカミーユ次第だと返事した。カミーユは再び激しく怒った。「軽蔑するわ」。


ポールがもし、アメリカ映画に登場する粗野な男だったら「俺の女に色目つかうんじゃない!」って言ってたところだろう。ウディ・アレンの映画だったら、ジェレミーが帰ったと「人の女房に色目をつかうなんてなんて失礼なやつだ・・」ってやたらとぶつくさつぶやいているだろう。ポールにしてみれば、これから仕事をする相手だし、妻に興味を好意をもつのは仕方がないだろうし、それをけしからんとことを荒立てるようなことも出来ないだろうし、社交的な範囲で妻と接することまで大げさに否定するわけにはいかないし、それ以上の申し出があればは妻が断ってくれればいい話だ・・と考えるのがある程度普通にみえる。・・・ただし、ここには明らかに立場の<弱さ>に抵抗できない男の姿があるのはいなめない。

ただ、カミーユにしてみれば、「私はOKなのだけど、うちの旦那がダメっていうの」っていう、ジェレミーに対しての窓口は残しておきたい気持ちはあるのだろう。なので、「夫が決めますから」と言ってしまったのだろう。
しかし夫にしてみると、上記に書いたようなことでそれが言い出しづらいのも事実だ。一方女にしてみれば「私はあなたの女なのだからしっかり守りなさいよ」って感情もあるのだろう。
・・・しかし、これもかなり厄介な部分で、もし、そこで「俺の女に色目つかうんじゃない!」と言おうものなら、「あなたは私を自分のものだとおもってるの? 私はあなたと結婚してるけど、私は私のものよ」って怒り出す可能性のほうがかなり高いのも事実だ。

・・・こういう答えが出ない。
もし、後先考えないで感情をそのまま答えにして言っていいなら実に物事は簡単なのだが、そうならないのが夫婦生活だからなあ・・。でも、問われた人間が、問うた人間に、勇気をもって自分で答えを言うっていうことしか、ないのだろうなあって思った映画でした。。

ただ、答えが出ない問題をうだうだしてるってこと自体が非生産的であり、私としては好かん。そんなこと映画にしてどこが面白いんだ!って思ってしまう。ブリジット・バルドージョルジュ・ドルリューの音楽だけしかみるところのない映画でした。

by ssm2438 | 2009-12-03 03:37


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