監督:フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー、ジャン・グリュオー
撮影:ラウール・クタール
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:ジャンヌ・モロー、オスカー・ウェルナー、アンリ・セール
* * *
1963年の
キネマ旬報ベストテンの洋画部門の2位にランクされてたのがこの映画。二十歳のころの私はかたっぱしから有名どころの映画をみまくっていて、この映画もみたのだが、当時まったく面白いと思わなかった。いまでもまったく思わない。おかげでこの映画以降、トリュフォー=つまらんが定着してしまった。なんでこんな映画がそんなにもてはやされたのは不思議でしょうがない。その後
『映画に愛をこめて・アメリカの夜』で“トリュフォーも意外といいかも”って思えるまでしばしトリュフォー嫌いになっていた。
おまけにタイトルもひどい。この映画のどこか突然炎のごとく・・なんだ??? 昔の映画は、ネームバリューだけで、たいして面白くもなんともない映画をヨイショしている映画がおおすぎる。確固たる再評価が必要だ!
<あらすじ>
オーストリアの青年ジュール(
オスカー・ヴェルナー)とフランス青年のジム(
アンリ・セール)は文学青年だった。そんな2人はカトリーヌ(
ジャンヌ・モロー)という女と知り合い、胸をときめかせた。ジュールは彼女との結婚を熱望して求婚し、2人はパリの同じアパートに住んだ。ジムは出版社と契約ができて作家生活の第1歩をふみ出しだ。やがて第一次世界大戦が始まり、ジュールとジムはそれぞれの祖国の軍人として戦線へ行ったが、ともに生きて祖国へ帰った。時は流れた。
ジュールとカトリーヌの間には6つになる娘もいたが、2 人の間は冷えきっていた。ジュールはジムに彼女と結婚してくれと頼むのだったが、自分も側に置いてもらうという条件だった。3人の奇妙な共同生活が始まるが、カトリーヌにはほかにも男がいた。カトリーヌには人を愛する能力は無く、その時々で、恋愛ごとに酔うだけだった。ジムはそんな彼女に絶望しパリへ帰た。数ヶ月後、カトリーヌは自分の運転する車にジムを乗せて疾走させ、壊れた橋から転落して行った。ジュールは2つの棺を火葬場に運ばせた。これでカトリーヌは永遠にジュールのものとなった。
・・・ただ、こういう女は実際いるのである。というか、女は根本的な部分でそういうものなのだ。そしてフランスというのは、この女性考証に関してはもっとも進んだ映画国家かもしれない。実におなじような女性の描き方をした映画が多い。