西澤 晋 の 映画日記

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2008年 11月 08日

陸軍中野学校(1966) ☆☆☆☆☆

陸軍中野学校(1966) ☆☆☆☆☆_f0009381_22472280.jpg監督:増村保造
脚本:星川清司
撮影:小林節雄
音楽:山内正

出演:
市川雷蔵 (三好次郎)
加東大介 (草薙中佐)
小川真由美 (布引雪子)
E・H・エリック (オスカー・ダビドソン)

        *        *        *

怒涛の潔さ! それまで赤い髪をして円月殺法してた市川雷蔵がスーツに着替えてスパイの修行。
増村保造の映画は潔くて好きだ。この物語に登場する中野学校の人は教える側も、教わる側も潔い。こいうい研ぎ澄まされた覚悟というのはみていて美しい。
個人的には反戦映画よりも、戦意高揚映画のほうが面白いとおもうのだけど・・。戦時中の映画、たとえば山本嘉次郎が監督した『馬』とか、けっこう好きなんだけど・・・。

陸軍中野学校というのは、諜報や防諜、宣伝など秘密戦に関する教育や訓練を目的とした大日本帝国陸軍の実施学校のひとつだ。かつての所在地は東京都中野区中野4丁目付近で、校名の中野は地名に由来する。通称号は東部第33部隊。

<あらすじ>
昭和十三年十月、第二次世界大戦の足音がすこしづつ聞こえてこようとしてた日本。三好次郎(市川雷蔵)以下十八名の陸軍少尉は、草薙中佐(加東大介)のスパイ教育うけることになる。外部との連絡を一切絶っつ。軍服を背広に着換え、変名を使い、軍隊用語は話さない。訓練は柔道から飛行機の操縦までわたり、政治、経済、外交問題については大学教授の講義を受けた。変装、ダンス、更に女の肉体を喜ばせる方法まで。
一方、二郎の恋人雪子(小川真由美)は音信不通の次郎の手掛りを得ようと参謀本部のタイピストになっていた。一年間のスパイ教育を終えようとしていた次郎は、杉本と久保田と共に、卒業試験として英国外交電報の暗号コードブックを英国領事館から盗んだ。盗まれたことがわからないように写真撮影したのだが、英国の暗号は変えられ、次郎らの働らきは無駄になった。
次郎は参謀本部から秘密が洩れたのではないかと考えた。そして参謀本部で雪子の姿を目にした。雪子はかって勤めていた外資系のベントリー商会の上司ラルフと連絡をとっていた。ラルフこそがスパイであり、雪子もその手先となっていた。次郎は雪子を自分の手で殺した。次郎たち十六名は、陸軍中野学校第一期生として世界各地にちらばっていった。ちょうど欧州ではドイツがポーランドに侵攻した。

by ssm2438 | 2008-11-08 22:48 | 増村保造(1924)


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