2010年 01月 16日
監督:ドン・シーゲル 脚本:リチャード・タッグル 撮影:ブルース・サーティース 音楽:ジェリー・フィールディング 出演:クリント・イーストウッド (フランク・モリス) * * * 脱獄をテーマにした映画に傑作は多い。ジャック・ベッケルの『穴』、ロベールブレッソンの『抵抗』、『ショーシャンクの空に』や『パピヨン』など、そのなかでも私は『抵抗』と『アルカトラズからの脱出』が好きだ。なにがいいかって、壁に穴をほるアイテムが小さいのがいい。そして何よりも、壁に穴を開けて独房をでたあと、そのあとの逃走経路をあらかじめシュミレートして、必要なものをさらに用意するために戻ってくる。この出ては戻ってくる、出ては戻ってくるの繰り返しで徐々に逃走経路を確保するところがリアルでよい。 アルカトラズ連邦刑務所は、アル・カポネやロバート・フランクリン・ストラウド、アルヴィン・カーピスら矯正不可能とみなされた者が主に服役した。数多くの脱獄が試みられたが、周辺は潮流が速く水温が低いため島からの脱出はほぼ不可能とされていた。脱獄者は34人いるが、7人が射殺、2人が溺死、5人が行方不明(遺体は未発見だが公式記録上は死亡扱い)、残りはすべて再捕獲された。行方不明者5人のうちフランク・モリスら3人が試みた脱獄劇は有名で、この映画『アルカトラズからの脱出』として再現されることになる。 本作ではその冷たい海を渡るのに、泳ぐことは無理と判断、レインコートでゴムボートをつくる。 そして脱獄物の引き立て約は、脱獄できないでそこに残るものの悲劇だろう。この映画では独房でしりあった絵を描くことを趣味にしている囚人がいるが、彼は絵を描くことを禁止され作業場の斧で自分の指を切断した。モリスとともに脱獄するはずだった隣の独房のチャーリーは準備が間に合わずにおいてけぼりにされる。『ショーシャンクの空に』ではモーガン・フリーマンは残る側の代表者として描かれる。これらの対比があってこその脱獄ものなのだ。 <あらすじ> 1960年1月18日の深夜、l人の囚人がアルカトラズ刑務所に移送されてくる。彼の名はフランク・モリス(クリント・イーストウッド)。全米国各州の刑務所で何度か脱走を企てこの刑務所に送り込まれたのだ。知能指数のきわめて高い新入りモリスは、特に所長に目をつけられ、部屋に呼ばれて警告を受けが、そのとき、所長のデスクからツメ切りをくすめる。 モリスは、ネズミをペットにしているノトマス(フランク・ロンチオ)という年配の囚人や、図書館の係員をしている黒人のイングリッシュ(ポール・ベンジャミン)、絵を描くのが趣味だというドク (ロバーツ・ブロッサム)と親しくなった。しかしウルフとは殴り合いの乱闘騒動まで起こし、D棟の独房に放り込まれた。そうこうしていると、別の刑務所でいっしょだったアングリン兄弟(フレッド・ウォードとジャック・チボー)がアルカトラズに送られてくる。彼らも何度も脱走を試みたためアルカトラズに送られてきたのだ。モリスは、2人の顔を見ていよいよ実行に移す決心を固めていた。モリスの独房のとなりのチャーリーが加わって脱走計画がスタートした。例のツメ切りや、食堂から盗んだスプーンを使い屋上へ出る穴を掘り、レインコートで作ったゴムボートで海を渡る計画だ。数ヵ月に及ぶ彼らの努力が着々と進められていった・・、そしてある夜・・・。
by ssm2438
| 2010-01-16 22:52
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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