西澤 晋 の 映画日記

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2010年 01月 24日

小さな恋のメロディ(1971) ☆☆☆

f0009381_1381338.jpg監督:ワリス・フセイン
脚本:アラン・パーカー
撮影:ピーター・サシツキー
音楽:ザ・ビー・ジーズ

出演:
マーク・レスター (ダニエル)
トレイシー・ハイド (メロディ)
ジャック・ワイルド (トム)

        *        *        *

音楽はとってもいいです。
日本だけバカアタリした映画。当時の人にはとても懐かしく、大事に宝箱にしまっておきたい映画なのだろう。そういう私も確かに懐かしいが、公開当時はまだ小学生で、私がみたのは中学生になったときのリバイバル。そのころから映画雑誌を買うようになり、レーシー・ハイドマークレスタージャック・ワイルドはえらくもてはやされていたようですが、もう彼らももう公開から5年くらいはたっていて大学生くらいのなっていたと思う。

物語的には、大人が作った社会に純粋さで対決したような映画ではあるのだけど、いまみるとちょっとあまあま。対比するための大人たちもいまいち情けないし、たしかにああいう大人たちを見てると子供の心をもったまま新世界をめざしたい気になるのはわかるが・・、この物語が終わった後の3日後を想像するとかなり悲惨、1週間後には元に戻っているような気がする。
なんの用意もなしに、トロッコにのって大人の作った社会からの逃避行・・・というのは『卒業』と似ているかもしてないが、『卒業』の最後のふたりは笑っていない。そのあとくる厳しい未来をちゃんと知っている。

そうはいってもこの映画には独特のみずみずしさがある。二人で逃避行するまでの段階で、なんどかかさねるデート。それがなんとも不自然でとっても良いんだよね。
一応ダニエルはメロディのことが確かに好きなんだけどと思うけど、メロディのほうはそこまで感情がわいてきてないと思う。にもかかわらず、てさぐりでデートみたいなことをしている二人。恋愛というパッケージは知っているけれど、感情はそこまでついてこない。しかしその器をなんとか感情でうめようとしている、この不自然なような自然さがこの映画の最大の魅力だろう。
そして二人が仲良くなると同時に、しぜんと男の子同士の仲間内から、あるいは女の子同士の仲間内からさりげなく距離ができてしまう。「友情よりも女かよ」という感じのジャック・ワイルドが淋しげで切ない。子供のもつ残酷さもとりあえず描けている。しかし、正直な話、この映画のマーク・レスターはかなりのあまちゃんで、もうすこし回りの人に気を使えよって思ってしまう。

<あらすじ>
f0009381_1451643.jpg厳格な教育方針をとるパブリック・スクールに通う11歳の少年ダニエル・ラティマー(マーク・レスター)。彼は比較的裕福んば家のおぼっちゃん。そんな彼の親友トム・オーンショー(J・ワイルド)は、ガキ大将。そんな二人はある日、学校で女子生徒がバレエの練習をしているのをのぞき見してそのなかの一人、メロディ(トレーシー・ハイド)に心をときめかせる。メロディも友達からダニエルの恋心を知らされ、次第にダニエルの存在を意識するようになる。
二人の距離が近づくと同時にダニエルとトムの距離はすこしずつ希薄になってくる。それはきっとメロディと彼女のお友達との距離もそうだろう。そんな二人は他の生徒からもさりげなく孤立していく。学校を休んだ二人で海をみにいったりもする。翌日、学校で校長にお説教されるが、そこで二人は結婚すると宣言する。教室に戻ったダニエルをトムを筆頭としてクラスメートが、からかった。怒ったダニエルはトムととっくみあいの喧嘩になってしまう。
自分のとった態度に自己嫌悪のトムはダニエルにあやまる。そしてある日のこと、生徒たちは昼休みがおわっても教室には戻ってこなかった。校長が調べてみると、二人の結婚式だと言うのだ。先生や親たちはその式場となった線路下の廃墟へいってみると、トムが牧師の役で厳粛な式が行なわれていた。「先生たちがきたぞ!」という声に生徒たちは逃げ出す。トムはダニエルとメロディを手漕ぎのトロッコにのせて送り出す。二人ののったトロッコは黄金色した草原のなかを疾走していく。

by ssm2438 | 2010-01-24 01:38


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