2010年 01月 31日
監督:ガス・ヴァン・サント 脚本:ベン・アフレック/マット・デイモン 撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ 音楽:ダニー・エルフマン 出演: マット・デイモン (ウィル・ハンティング) ロビン・ウィリアムズ (ショーン・マクガイヤ) ミニー・ドライヴァー (スカイラー) ベン・アフレック (チャッキー) * * * 自分の才能無駄使いしている男のいじけ状態からの脱却ストーリー。天才的な頭脳を持ちながら幼い頃に負ったトラウマから逃れられずにいる一人の青年と、最愛の妻に先立たれ失意に喘ぐ心理学者との心の交流を描いたヒューマンドラマ。 この物語をみた人は、マット・デイモンのもっている天才的な才能が無駄使いされていることに嘆き、なおかつそれが開放されていくことを望むだろう。物語の基本設定の段階で、観客を見方につけた構成なのだ。しかし、それが開放されない問題が彼にはあり、その心の闇をすこしづつほぐしていくのが、精神科医のロビン・ウィリアムスと恋人になるミニー・ドライヴァーである。実に卑怯なほど上手い構成だ。 ベン・アフレックとマット・デイモンの共同脚本の物語であり、この物語はこの二人の友情が生んだ傑作であろう。今は二人でパール・ストリート・プロダクションを起こしている。この二人はマット・デイモンが10歳、ベン・アフレックが8歳の時からの付き合いであり、マット・デイモンはハーバード大学を中退して演劇の道へ、ベン・アフレックはバーモント大学→オシデンタル大学を中退し演劇の道へ入る。お互いショービジネスの世界で一流をなしているのだから幸せものだろう。 <あらすじ> マサチューセッツ工科大学で清掃員のバイトをしているウィル・ハンティング(マット・デイモン)は、天才的な頭脳の持ち主だが、彼の素行にはいろいろ問題があった。親友のチャッキー(ベン・アフレック)、モーガン、ビリーらとつるんで、たびたび警察沙汰の事件を起こしていた。 ある日、ウィルは掲示板に書かれた難解な数学の証明問題をこっそり解いてしまう。出題者のランボー教授(ステラン・スカルゲールド)は問題を解いたのがウィルと知り、彼の研究所に週2回勉強することを条件に刑務所から身元を引き取る。さらに週1回セラピーを受けることも義務付けた。 ランボー教授でさえ手こずる難問をあっさり解いて周囲を驚嘆させるウィルだが、セラピーは長続きしない。ランボーは大学時代のルームメイトで心理学者のショーン・マクガイア(ロビン・ウィリアムス)にウィルをあずける。いつものように精神科医を侮辱する態度をとるウィルだがショーンは誠実で粘り強く正直だった。 やがてウィルは、ハーヴァード大学の女子学生スカイラー(ミニー・ドライヴァー)と付き合うようになるが、やはり心は閉ざしたままだった。結局スカイらーは西海岸に移る。ランボーの元には全米のシンクタンクや政府機関などからウィルの就職依頼が舞い込んでいた。ランボーはウィルに面接を受けさせるが、自分の進むべき道に迷っていた。 一生下町で労働者として暮らしてもいいとつぶやくウィルに、チャッキーはこんなことを話す、 「その日も、俺たちはいつもの朝のようにお前を迎えに行く。でもお前は出て来ない。部屋を調べてみても誰もいない。そんな日がきたらいいな・・」と。 やがてショーンはウィルの心の闇を暴き出す。父親から虐待を受けていたウィルは、そんな父をスパナで殴り殺してしまったのだ・・。涙ながらに語るウィルに「君のせいじゃない」と優しく言い続けるショーン。ランボーの薦めたシンクタンクへの就職も決めたショーンだが、結局その就職も取りやめ西海岸にいるスカイラーのもとへ旅立ったのだ。そしていつもの朝のようにチャッキーがウィルを迎えに行く。声をかけるがウィルの家からは誰も出て来ない。中を覗くがもぬけの殻・・・。チャッキーの夢見ていた日が来たのだった。
by ssm2438
| 2010-01-31 08:14
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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