西澤 晋 の 映画日記

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2010年 02月 02日

女性上位時代(1968) ☆☆

f0009381_7155024.jpg監督:パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ
脚本:パオロ・フェラーリ
    オッタヴィオ・ジェンマ
撮影:アルフィオ・コンチーニ
音楽:アルマンド・トロヴァヨーリ

出演:
カトリーヌ・スパーク (未亡人ミミ)
ジャン=ルイ・トランティニャン (Dr.マルチ)

     *      *      *

若い人妻ミミ(カトリーヌ・スパーク)が夫を亡くし、それをきっかけに夫の別宅を発見。いってみるとガラス張りお洒落な部屋で、大きなベッドがあり、ビデオの上映のためのスクリーンまである。どんなビデオなのかとまわしてみれば知人の女とSMプレイ。それをみてからというもの、徐々にフロイト本を読みはじめ性欲にめざめていくというもの。

彼女の作品はちょっとエッチなロマンチック・ラブ・ロマンス(ややコメディ系)で、“H”を期待してはいけない。ちょっとエッチな振りってところが作品自体の可愛らしさを形成しているのだろう。ひとによって解釈は違うだろうが、コメディのジャンルではないと思う。『エマニエル夫人』からセックスシーンを抜いて、それにいたるまでのメンタルを可愛らしく描いた作品。しかし・・さすがに今見ると若干退屈ではある。ちなみに、この映画をまじめにやるとアンリ=ジョルジュ・クルーゾー『囚われの女』になるのだろう。

この映画はカトリーヌ・スパーク嬢をみる映画だけど、彼女はもっと若い頃の映画のほうが彼女のぴちぴち感があったような。さすがに大人になるとあのあっけらかんとしたところがちょっといやらしさに変わってて、ま、それはそれでいいのだけど・・・ちと残念かな。しかし、彼女の映画のなかでは見られるほうだろう。

f0009381_6463184.jpgしかしこの映画、当時としてはかなりお洒落感覚を画面に出してた映画だと思うな。トランティニャン先生にレントゲンとってもらうシーンはなかなか素敵。
自分の車のなかで助手席にすわるスパーク嬢を脱がせて、パンティ一枚になったところで、ガソリンスタンドに寄り、しばしコーヒーを飲みにおりるトランティニャン先生。いわゆる放置プレーである。ここの音楽の盛り上げ方なんてとってもすばらしい。車にもどってみるとまわりに人だかりが出来ていて、そのなかを悠然と車にのり去っていく・・。彼女のマンションにつくと、裸のまま階段をあがっていくスパーク嬢をほほえましく下から見上げてるトランティニャン先生。住人のひとりが階段ですれ違ってちょっとびっくりしてる。これをずっとトランティニャン先生のみためで追っている。
全面鏡張りの部屋はじつに素敵。そして最後にその部屋の鏡をがしがしわっていく演出もグッド!

いつもはクールなジャン=ルイ・トランティニャンが、ときおりにやけたり、ほほえましく微笑んだり、感情爆発させて鏡わりまくったりと・・、この映画のトランティニャンは妙によかった。

by ssm2438 | 2010-02-02 06:49


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