西澤 晋 の 映画日記

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2010年 02月 13日

警察署長ジェッシイ・ストーン/暗夜を渉る(2006) ☆☆☆☆

f0009381_9231651.jpg監督:ロバート・ハーモン
原作:ロバート・B・パーカー
脚本:トム・エッパーソン
音楽:ジェフ・ビール

出演:
トム・セレック (ジェッシイ・ストーン)
ポリー・シャノン (アビー・テイラー)
ヴィオラ・デイビス (モリー・クレイン)
コール・サダス (スーツ)
ソウル・ルビネック (ヘイスティ)
スティーヴン・ボールドウィン (ジョー)
ステファニー・マーチ (シシー・ハサウェイ)

        *        *        *

ラッセ・ハルストレムが監督したような刑事ドラマ

実に染み込んでくる演出が素晴らしい。刑事ドラマなれど、アクション映画ではなく、人と人との交流を描いている。物語は実に穏やかなムードで展開し、空気感がとてもここち良いのだ。これほど穏やかなきもちれ見られる刑事ドラマというのはそうないだろう。なおかつ、犯罪捜査という面もきっちりあり、久々に良い映画を見せてもらったと思えた。
ハードボイルド作家のロバート・B・パーカー原作の『ジェッシイ・ストーン』シリーズ、その2作目。前年2005年に『ストーン・コールド/影に潜む』が制作されているが、シリーズのエピソード1はこの『・・・暗夜を渉る』。このテレビ映画のシリーズとしての時系列は以下のとおり。『暗夜を渉る』に登場する弁護士アビー・テイラーが『湖水に消える』では既に死んでいるんで、『ストーン・コールド 影に潜む』で死んだようだ。

『Night Passage』/『暗夜を渉る』
『Stone Cold』/『ストーン・コールド 影に潜む』
『Death in Paradise』/『湖水に消える』
『Sea Change』/『訣別の海』

f0009381_1110090.gifちなみにこのジェッシイ・ストーンがやってくるマサチューセッツ州パラダイス郡は架空の郡だが、モデルになっているのはマサチューセッツ州エセックス郡のマーブルヘッドという町らしい(ウィキペディア参照)。

このシリーズの最大の魅力はトム・セレックが演じる主人公のジェッシイ・ストーンの人望だろう。ストレスがたまるとついついスコッチを飲み、情けなさがにじみ出てくる。しかし仕事はきちんとこなす。洞察力や感がするどく、実行力もある。にもかかわらず、けっして怒鳴ることはない。つねに寡黙で、穏やかで、ハートフルで、思いやりがあり、実行力があり、・・・情けない。実に良いキャラクターだ。

監督はロバート・ハーモンジャン=クロード・ヴァン・ダム『ボディ・ターゲット』はみたことがあったが、あれはヴァン・ダムの映画にしてはいささか地味な印象だった。お話がに合ってなかったのだろう。ヴァン・ダム映画でも人と人との交流を描こうとしていたふしがあるので、そのへんがちょっとミスマッチだった。ただ、私個人としてはヴァン・ダム映画のなかでは一番好きな映画だ(苦笑)。

<あらすじ>
妻と離婚し、酒に溺れたジェッシイ・ストーン(トム・セレック)はロス市警を辞職。傷心の彼をマサチューセッツ州の小さな町パラダイスは警察署長として迎えるという。犬を一匹連れてストーンは車で大陸を横断、町の行政委員の面接をうける。が、前日からの酒がまだ抜けていない。そんなストーンだが、何故か採用になる。
警察署にいってみると、先の署長が部屋を整理して出るところだった。一言二言言葉を交わして交代劇は終わる。しかし、その署長が数日のうちに殺されてしまう。彼は町の行政委員長のヘイスティ(ソウル・ルビネック)や、その用心棒のジョー(スティーヴン・ボールドウィン)と組んでマネー・ロンダリングをしていたのだ。酒に溺れる性格のストーンがこの町の署長に選ばれたのも、ヘイスティが「こいつだったら腑抜けだろう」と思ったからであった。しかし、ストーンはその洞察力と行動力で静かに、しかも着実に犯人を突き止めおびき出し、逮捕してしまう。
最初は敬遠されていたストーンだが、この事件を解決したことにより、署内の人たちも彼に一目置くようになる。

この映画の穏やかなムードがすばらしい。
近年まれに見る、見ていて気持ちのいい刑事ドラマだった。

by ssm2438 | 2010-02-13 13:40


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