西澤 晋 の 映画日記

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2010年 02月 13日

警察署長ジェッシイ・ストーン/影に潜む(2005) ☆☆☆

f0009381_6464824.jpg監督:ロバート・ハーモン
原作:ロバート・B・パーカー
脚本:ジョン・ファサーノ/マイケル・ブランドマン
撮影:ルネ・オオハシ
音楽:ジェフ・ビール

出演:
トム・セレック (ジェッシイ・ストーン)
ポリー・シャノン (アビー・テイラー)
コール・サダス (スーツケース・シンプソン巡査)
ヴィオラ・デイヴィス (モリー・クレイン))
ミミ・ロジャース (リタ・フィオーレ弁護士)
アレクシス・ジーマ (キャンダス・ペニントン)
ジェーン・アダムス(犯人妻)
リグ・ロジャース(犯人夫)

        *        *        *

オリジナルのタイトルは『ストーン・コールド 影に潜む』。このシリーズの記念すべき1作目、物語の時系列ではエピソード2にあたる。最近のDVD販売では上記の『警察署長ジェッシイ・ストーン/影に潜む』に統一されたようだ。刑事物ではあるが、演出的にヒーリング要素がつよく、みていて心穏やかになれるきわめてまれな刑事ドラマシリーズだ。

物語の基本構成は、ハードボイルド刑事ドラマとハートウォーミング刑事ドラマの2エピソードをさりげなく絡めながら1本のドラマに仕上げている。これはのちのちのシリーズすべて統一されている。本格的な殺人事件としてのエピソードは、冬になるまえの数ヶ月だけこの街に滞在するヤッピー風の夫婦(実は犯人)の無差別快楽殺人(犯人には何かしらの犯罪の動機はあるのだがろうが、それは語られていない)と、16さいの少女がクラスメートにレイプされた事件。この二つをからめて物語りは進行する。
そして、この物語の圧倒的な売りは、主人公の孤独感が浮き彫りにされる演出だろう。
妻が浮気し、そして離婚、その絶望から距離を置くためにはるばる大陸を横断してきたジェッシイ・ストーン(トム・セレック)。しかし、物理的に距離があっても、心はまだ分かれた妻を思っている。そして毎日のようにかかってくる電話。そのほとんどは留守電が録音しているのだが、その声を聞くジェッシイがとても切ない。その昔坂元裕二が書いた『東京ラブストーリー』のなかで、赤名リカ(鈴木保奈美)の台詞のなかにこんなのがある。

「誰もいないから淋ししってわけじゃないから・・・誰かがいないから淋しいんだから・・」

このドラマのジェッシイはまさにそんな感じ。一緒にいてくれるアビーという女性がいるにもかかわらずジェッシイの孤独感は物語をふかくおおっている。

<あらすじ>
ある日の早朝、パトロール中のスーツケース・シンプソン(コール・サダス)巡査は海岸近くで一匹の犬がたたずんでいるの不自然さを感じ、近づいてみると、男が殺されているのを発見する。かれはその犬の主人だったらしい。弾丸は22口径で、2つの方向からは発射されており、犯人は二人組の可能性も指摘された。
『暗夜を渉る』の最後で犬にしなれたジェッシイがこの犬を引き取ることになる。
そして第二、第三の殺人が起きる。目撃者の証言から赤いシェビーの車と22口径の銃を登録してある人物としてリンコルン夫妻(リグ・ロジャース/ジェーン・アダムス)が浮かび上がった。彼らは医療機器の特許により裕福な暮らしをしており、秋の間だけこの町にやってくるのだ。ジェッシイは彼らのもとを訪れ登録されている銃の提出をもとめると、彼らはあっさり22口径のライフルを差し出した。そのやりとりをみてジェッシイは彼らが犯人であると確信する。

その頃署内ではもうひとつの事件がおきていた。
16歳の少女キャンダス・ペニントン(アレクシス・ジーマ)が同級生3人組に犯され、写真とをられ脅かされていた。母親は事実の隠蔽を望んだが、ジェッシイやモリーのサポートに勇気付けられたアレクシスは告訴する方針を決める。被告とされた男の子たちの親は弁護士のリタ・フィオーレ(ミミ・ロジャース)を立てる。最初はこわもてだった彼女も、ジェッシイの人柄に惚れ、ジェッシイの司法取引の応じる。彼らが罪を認めるなら、刑務所には送らず、ジェッシイの元で奉仕活動をし、矯正させることを彼らの親たちにも認めさせることに同意する。
キャンダスはジェッシイに心をひらくき、る手中などはジェッシイの犬の世話などをするような約束もかわす。

f0009381_654529.jpg4人目の犠牲者は『暗夜を渉る』で肉体関係を持つようになった弁護士アビー(ポリー・シャノン)だった。それまでの無差別快楽殺人とちがい、<ジェッシイが付き合っている人>という意図をもって殺された。ジェッシイはアルコールに溺れようと酒を注ぐが、憎しみがそれをとめた。彼らが次に狙うとしたらそれは・・・・。

このシリーズに登場するジェッシイ・ストーンという人物は普段は穏やかではあり、脅しや、相手を殺すつもりがなければ決して銃は抜かない。しかしひとたび銃を抜くと、相手が絶命するまで撃つ。それが女性であっても容赦はしない。犯人は両手に銃を持つブリアン・リンコルンであり、夫のその殺人遊戯にいつもつきそっているだけだった。ジェッシイに発砲したブリアンを彼は無慈悲に撃ち殺した。

・・・殺されたアビーを演じるポリー・シャノン(右の写真)はレベッカ・デモーネイマリアム・ダボーを足して2で割ったような、なかなかアトラクティブな風貌の役者さん。これで終わりかと思うとちょっと悲しい。彼女のほかの作品も見てみたい気がした。

by ssm2438 | 2010-02-13 05:26


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