西澤 晋 の 映画日記

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2010年 03月 19日

失楽園(1997) ☆☆

f0009381_141303.jpg監督:森田芳光
原作:渡辺淳一
脚色:筒井ともみ
撮影:高瀬比呂志
音楽:大島ミチル

出演:
役所広司 (久木祥一郎)
黒木瞳 (松原凛子)
寺尾聰 (衣川和記)
星野知子 (久木文枝)
木村佳乃 (久木知佳)

        *        *        *

キャスティングは最高!

これほど贅沢なキャスティングで他に映画がとれるのでしょうかって思った。多分を渡辺淳一の作品を映画化するにあたって、もっともキャスティング的に最高の役者さんたちをそろえたのがこの『失楽園』ではないだろう。
確かにお話はベタすぎる。山なし、オチなし、意味なし・・・。カメラも悪い! 監督が森田芳光でなかったらもっといいものができていただろう。まさに下手な映画の典型のような作品だった。しかああああああし、あえて言おう、私はこの映画、好きであると!
ダンディな中年を描いたらこの人しかいないとおもえるような役所広司。ヒロインは、この人が脱いでくれること自体があまりに素晴らしいことのような黒木瞳。確かに別に脱ぐことを拒否してる人ではないから『略奪愛』とか脱いでるし・・、でも、やっぱりこの人の清純さというのは「脱ぐ」というイメージからはかけ離れているので、それがホントに見られるだけでも私にとっては感動ものだ。
役所広司の妻の役は星野知子
これもすっごくいい。娘の木村佳乃もこのころが一番きれいだったころだし、とにかく、出ている役者さんが一番いい時代にこの映画にでてるような気がする。こんな偶然はありえない。話はともかく、役者のあつまりは渡辺淳一作品のなかで最高にそろっている。
・・・ただ、森田芳光が下手で、話がベタなだけだ。それに目をつぶれはとっても素晴らしい映画だ。
渡辺淳一の映画なんてどれもこんなものなのだがら、話しうんぬんよりも役者が総て。そんなふうに思うのは私だけ???

ただ、出来るならカメラは木村大作か、根岸吉太郎とよく仕事してた丸池納さんが良かったな。

<あらすじ>
敏腕編集者だった久木祥一郎(役所広司)は、閑職の調査室配属を命じられた。ぐれて友人の衣川(寺尾聰)と飲む久木。そんな久木は、衣川の勤めるカルチャーセンターで書道の講師をしている松原凛子(黒木瞳)と出会い心を奪われる。彼女は折り目正しく淑やかな女性だったが、久木の強引でひたむきな恋の訴えに、答えてくれた。夢のような情事。ふたりの関係は次第にエスカレートしていき、凛子の養父が死んだ通夜の晩、久木にせがまれた凛子は、夫や母親の眼を逃れて喪服姿のままホテルで密会した。
「今日は勘弁して。・・・・してあげますから」と久木の股間にひさまづき、ジッパーをさげる凛子。しかし、結局してしまう。
やがて、久木は密かに都内にマンションを借り、二人の時間をそこですごすようになるが、凛子の夫・晴彦(柴俊夫)は興信所の調査で妻の不貞を知る。晴彦はあえて離婚しないことで凛子を苦しめようとし、一方、久木の妻・文枝(星野知子)は静かに、しかしキッパリと離婚してほしいと要求した。久木の会社に彼の行状を暴く告発文が送られてきた。久木は辞職を決意し、文枝との離婚も承諾する。凛子もまた晴彦や実母との縁を切って、久木のもとに走った。
雪深い温泉宿へ向かった久木と凛子は、生命を絞るように激しく求め合ったまま、互いに毒の入ったワインを口にした。後日発見されたふたりの心中死体は、局所が結合したままの愛の絶頂の瞬間の姿であったという。

この映画は突き抜けてしまってること。残される人の気持ちなんか考えない。これだけ、無責任をやってしまえるくらい溺れられる人もそういないだろう。というか、ファンタジーでなければ普通はこんなのは無理なのだが、ふと思うと、『みじかくも美しく燃え』は実はの話であり、このもとになった人たちはそうだったのだろうなあって思った。

by ssm2438 | 2010-03-19 01:41


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