西澤 晋 の 映画日記

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2010年 04月 01日

桃太郎 海の神兵(1945) ☆☆

f0009381_810330.jpg演出:瀬尾光世
脚本:瀬尾光世
撮影:瀬尾光世
音楽:古関裕而

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日本の海軍省より国策アニメ映画製作の命を受け1944年に松竹動画研究所によって製作され、戦時下の1945年4月12日に公開された国産長編アニメ(白黒、74分)。映画はミュージカル仕立に構成されており、これは監督である瀬尾光世が、1940年にアメリカで公開されたディズニーの長編アニメーション映画『ファンタジア』を参考とし、たとえ戦意高揚が目的であっても、ファンタジアのように子供たちに夢や希望を与えるような作品にしようとしたからだという(ウィキペディアより抜粋)。

制作は松竹動画研究所。おおお!! 東映以外にもアニメ制作に携わるスタジオがあったのですね。てっきり東映動画が作ったものだとばかり思っていた。『ファンタジア』をもでるにしているだけあって、動画はフル・アニメーション。すごい!!!
映画の1秒は24コマで構成されており、ディズニーの映画やこの『桃太郎 海の神兵』はその24コマ総てを動いた絵でつらねてアニメーションにしてみせる手法。あまりに手間隙かかりすぎるで普段は使わない。原題でも劇場版のアニメでも2コマ撮りが普通で、テレビでは3コマ撮りが主流となっている。
ちなみに2コマ撮りというのは、1秒間を12枚の絵で動かし、それぞれの絵を2コマづつ撮影していくことで帳尻を合わせる方法。3コマ撮りは1秒間に8枚の絵で、それを3コマづつ撮影していう方法。この方法が開発され製作コストは格段に下がり、一般テレビアニメとして制作が可能になってきたという。それをはじめたのが手塚治虫だとか。いまでこそ当たり前になっているが、当時動くのがあたりまえだった絵を、3コマ同じ絵を撮影して1秒間の動きを8枚にしようと考え付くのはかなり斬新な考えだったと思う。

映画は戦意高揚であり、南方戦線のセレベス島・メナドへの日本海軍の奇襲作戦を題材に海軍陸戦隊落下傘部隊の活躍を描き、当時の日本政府の大義であった「アジア解放」を主題にした大作。桃太郎が鬼が島へ行き、そこで隷属されている動物たちを解放し、日本語の読み書きを教えていくと、森の熊さんや狸さんたちは幸せになるというもの。当時の国産アニメとしては74分という長編作品であり、当時の日本政府、海軍より270,000円という巨費と100名近い人員を投じて制作されたという。

by ssm2438 | 2010-04-01 08:11


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