西澤 晋 の 映画日記

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2010年 04月 01日

くもとちゅうりっぷ(1942) ☆☆☆☆☆

f0009381_8551779.jpg演出:正岡憲三
脚色:正岡憲三
原作:横山美智子
動画:桑田良太郎/熊川正雄
撮影:政岡憲三
作曲:弘田龍太郎

        *        *        *

80年代のどこかで戦中のアニメがでてきたというのでニュースになり、それが一般ロードショーされた。それが『桃太郎 海の神兵』とこの『くもとちゅうりっぷ』だ。ほんとは『桃太郎 海の神兵』をみたさに劇場に足を運んだのだが感動されられたのはこっちのほうだった。

戦中につくられた映画だが、こちらは戦意高揚映画ではなく、普通の短編アニメーション映画。16分くらいである。内容は、童謡にあわせて絵をうごかしているだけ。
てんとう虫のお嬢ちゃんがクモに狙われ逃げていると、チューリップさんが花びらの中に入れて助けてくれる。しかしそのチューリップさんをクモさんはぐるぐるまきにしばってしまい、でられなくする。そうしていると風が強くなり、雨が降り始める。森の木々はなびき、折れるものもある。クモの巣も雨と風に半壊してしまい、クモさんもとばされてしまう。雨がやみ、太陽があらわれるとクモの巣についた水玉が美しくかがやいている。

前半ははっきりいってたるいのだけど、雨がふってきてからは怒涛の迫力。水面におちる雨の描写とか、風になびく枝、そしてそれが折れるところのリアルさ。今これだけのリアリティを描き出せる本物のアニメーターが何人いるのだろうか? 自然物を動かすのが好きな私としては、この後半はとりはだもので感動してしまいました。

by ssm2438 | 2010-04-01 08:55


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