2010年 05月 18日
監督:クリント・イーストウッド 脚本:デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ 撮影:ジャック・N・グリーン 音楽:レニー・ニーハウス 出演: クリント・イーストウッド (ウィリアム・マニー) ジーン・ハックマン (リトル・ビル・ダゲット) モーガン・フリーマン (ネッド・ローガン) リチャード・ハリス (イングリッシュ・ボブ) ジェームズ・ウールヴェット (スコフィールド・キッド) * * * 等身大のアウトローの物語 確かにクリント・イーストウッドの中では一番面白いかもしれない。 しかし、個人的にはイーストウッドの監督作品はそれほど面白いとは思えない。これは多分、私のもっているチャンネルと、イーストウッドが描きたいもののチャンネルが根本的に違うのだと思う。価値観が違うというか・・、この映画のなかには「なんでこんな展開になるんだ??」の連続。主人公が感情移入する相手は味方、感情移入しない相手は敵・・みたいな理論でまさに、「えこひいきはオレの趣味でなぜわるい?」理論。あまりに社会性が欠如しているように感じる。この作品アカデミー作品賞やらなにやら一杯取ったようではあるが、この映画に流れるポリシーの根幹的な部分が個人的に好きになれない。 ドラマ展開も、主人公も、計算されつくされたものでもなく、法則化されたものでもない。おかげで、主人公自身に貫く信念があるようにも見えない。状況にながされる弱さを認めたキャラクターというところか。 ・・・・ああ、そうかも。 これ書いてて思った。クリント・イーストウッドの映画って、「状況に流されるキャラクター」をいつも描いているんだ。意志力で意地でもそこに向かってやる!!って熱血根性ものじゃなくって、そっちには向かうけど、流されてもいいじゃん・・みたいなキャラクター。この優柔不断さ、よく言えば「柔軟性」を受け入れてる「仕方ない人間性」を描いているのがクリント・イーストウッドだったんだ。今宵それがはじめて分った。 きっとこの人が『白い巨塔』とったら面白いんじゃないかな・・ってふと思った。 <あらすじ> その昔、列車強盗や殺人で悪名を轟かせていたウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)は、銃を捨て2人の子供と農場を営みながら密かに暮らしていた。しかし飼っている豚は病気になり、作物は育たず、妻にも先立たれた。そんなマニーのもとにスコフィールド・キッド (ジェームス・ウールヴェット)という若いガンマンが訪ねてくる。 ある街で、娼婦が顔を斬られて重症をおわらされた。その仲間の娼婦が、犯人を殺した者に1000ドルの賞金をかけたというのだ。もう引退したはずの殺戮事に再び足を踏み込むことになったマニー。しかし、短銃では的にあたらない。馬にもまともに乗れない。かつての非情な殺し屋ぶりは消え去っていた。それでも、貧困から逃げ出すためにはマニーにとっては最後の賭けだった。 かつての相棒ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)と一緒にその町に向かう3人。 町は、保安官のリトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)が仕切っていた。治安を優先させる彼は町に来る旅人には銃を保安官に預けることを義務付けていた。伝説的殺し屋のイングリッシュ・ボブ(リチャード・ハリス)もいきがっていたが、ビル・ダケットにのされてしまう。町についたマニーがひとり酒場いると、ダゲットがやってきて銃の所持をたずねる。「持ってない」というマニーを身体検査すると銃が出てくる。その銃をとりあげるとダケットはマニーを借り倒した。 この映画の理不尽さというのは、ジーン・ハックマンの行為には正当性があるので、それに逆らってぼこぼこにされ、最後はそのジーン・ハックマンを殺すにいたるクリント・イーストウッドの行為自体にどうも共感できない部分が大きい。 結局マニーら3人は賞金をかけられていた2人の男のうちの一人を見つけ出し、これを撃ち殺した。ネッドは、もう自分が人殺しにはなれないことを悟り2人と別れて故郷へ還っていった。マニーは少しづつかつての感触を思い出し始めていた。そしてもう一人も殺し、娼婦たちから賞金を受け取ったマニーは、ネッドが保安官・ダゲットに捕まり、マニーたちの居場所をはかせるために拷問にかけられ、殺されたことを知った。マニーはスコフィールド・キッドに金をあずけ、ダゲットに復讐するために町へもどっていく。
by ssm2438
| 2010-05-18 00:07
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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