西澤 晋 の 映画日記

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2010年 05月 22日

花嫁のパパ(1991) ☆☆☆

f0009381_019620.jpg監督:チャールズ・シャイア
脚本:フランセス・グッドリッチ
    アルバート・ハケット
    ナンシー・マイヤーズ
    チャールズ・シャイア
撮影:ジョン・リンドレー
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演:
スティーヴ・マーティン (花嫁のパパ)
ダイアン・キートン (花嫁のママ)
キンバリー・ウィリアムズ (花嫁になる娘)

        *        *        *

これは思わぬ広いものだった。

花嫁ネタは古今東西一杯あるが、一番スタンダードといえば小津安二郎『晩秋』だろう。『ドラえもん』でも『のび太の結婚前夜』というエピソードがある。アメリカではやはり『花嫁の父』だろう。この映画はその『花嫁の父』をリメイクした映画。
スティーブ・マーティンといえばあざとい演技のコメディアンというイメージがあったかが、この映画のスティーブ・マーティンは程よくコメディしててとっても好感がもたてた。こういうスティーブ・マーティンは好きだなあ。エリザベス・テイラーが主演した『花嫁の父』もみたが、個人的にはこちらのライト感覚で若干コメディテイストのはいっているほうが親しみももてた。オールドファンには「そんなことはない!」といわれるだろうが、私はオリジナルよりも断然こちらのほうが楽しめる。
『花嫁の父』のほうは、しっとりじっくり演出してるのだけど、もうひとつほんとに心にしみる部分が作りきれてないような気がした。なので全体を通してみたこときにやたらと薄味なドラマという感じ。見る人が無理やり自分で自分を盛り上げてみないと感動したつもりになれないような、そんな印象だった。

<あらすじ>
今、娘の結婚式が終った。ジョージ・バンクス(スティーヴ・マーティン)は靴の製造会社の社長をしていた。娘のアニー(キンバリー・ウィリアムス)はローマで建築学を勉強していたが、久しぶりに帰国すると結婚宣言をされてしまう。相手はコミュニケーション・コンサルタントのブライアン(ジョージ・ニューバーン)。そのさわやかさにママ(ダイアン・キートン)は大感激。しかしパパは赤の他人に娘を奪われるようで面白くない。そんなパパをよそに、結婚式の段どりは着実に決められていく。
そして結婚式の前夜、眠れないパパは庭でバスケットボールに興じている。外にでて相手してあげるアニー。そのときはくだらないとおもってたいたような時間も今となってはいとおしく思えてくるものだ。そしてちらほらと雪がふりはじめる。
結婚式当日は一面雪景色。式はとどこおりなく終わった。披露宴は華やかに開始された。しかし、花嫁とダンスを踊ろうとあせるパパは、なにかと小ざかしい用事でなかなかアニーと二人でいられる時間がとれない。外にとまった客人たちの車も交通の邪魔をして警察からも苦情もひきうけるしまつ。結局アニーとまともに顔をみて離すこともないまま、送り出すことになってしまった。

しかしこのへんの心情がなかなかいいんだなあ。
きっと無理して時間を作ればアニーとダンスのひとつくらい踊れたのだ。でも、なんか・・・そうしたくなかったのだろうなあって雰囲気がとてもいい。終わらせたくない気持ち。このへんがややコメディタッチで演出されたドラマのよさなんだろうな。コメディシーンはたのしい音楽を流すとしらけるが、悲しい音楽を流すと見事にマッチする。人は、自分の力が及ばず、どうしようもない時にはおちゃらけるものだ。でも心ではメローな音楽がながれている。『花嫁の父』ではこのくだりがまじめにやられたのでなんだか逆に、沁み込みづらくなってしまってたような気がした。

祭りはおわった。ひとり寂しさを噛みしめるパパ。そのとき空港からアニーの電話があった。パパはやっと娘と言葉を交わすことができた。パパの横にはママがいた。やがて2人はどちらからともなく優雅に踊り始めるのであった。

by ssm2438 | 2010-05-22 00:19


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