西澤 晋 の 映画日記

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2011年 06月 25日

眼には眼を(1957) ☆☆☆

f0009381_093835.jpg監督:アンドレ・カイヤット
脚本:アンドレ・カイヤット/ヴァエ・カッチャ
撮影:クリスチャン・マトラ
音楽:ピエール・ルイギ

出演:
クルト・ユルゲンス (医師ヴァルテル)
フォルコ・ルリ (ヴァルテルに妻の診断を断られた男)

       *        *        *

私の好きな『オルカ』は、この映画が原点にあるのではないかと勝手に想像してしまうのだけど・・・。

弁護士から映画監督に転身したアンドレ・カイヤット。私はこれと『裁きは終わりぬ』しか見たことがないのだが、フランス映画にめずらしくストリー構成できちんと見せていく作りをする監督さんだなって印象。あるいみハリウッド的かな。復讐のこれでもかこれでもか攻撃はスティーブン・スピルバーグの『激突!』的な執着心描写。
カッコつけてすべるだけすべる監督が多いフランスにあって、エンタテイメントとしても見られるまともに映画を撮れる監督さんだなという印象。もっとも、他の作品をみてないのでなんともいえないのですが・・・。

ちなみに『オルカ』では、妻のを殺されたオルカが、そのハンターであるリチャード・ハリスに復讐するという話。その執念と、最後の自暴自棄的「復讐しても自分も生きのこる可能性はない」エンディングはどうしても『オルカ』とだぶってしまうのですよ。ま、私の思い込みだとは思うけど・・。

<あらすじ>
砂漠の国シリアの荒野を、病人を乗せて車を走らせる男がいた。そして仏人医師ヴァルテル(クルト・ユルゲンス)のところに駆け込む。しかし、状況が許さなかったためヴァルテルは診察できないと言う。仕方なくその男は別の病院に向かうが車が故障。男は病妻を連れ、歩いてやっとたどりついたその病院では、宿直の若い医師が誤診し妻は死んでしまう。そのときからヴァルテルはその男に執拗な嫌がらせを受け始める。
深夜の怪電話。尾行。ヴァルテルの不安はつのった。彼が自分の立場を説明しようと、その男を探し求めだすと、今度は逆に相手が逃げ廻る。
ヴァルテルは彼を追ってアラビヤ人部落ラヤへ向った。ヴァルテルは奥地の村の怪我人の治療を頼まれたが、いってみると治療を断られた。ラヤに帰ってみると彼の車のタイヤがない。仕方なく泊った部落の喫茶店で、彼はその男と再会した。ヴァルテルは病人の死について釈明した。
翌日、ダマスクスへの道をその男に案内されて帰ることになる。しかし、ダマスクスはいっこうに見えてこない。山また山。草も木もない。ヴァルテルはその男に砂漠をひきまわされているのだ。ついに彼は倒れ、殺してくれ、死んだ方がましだと叫んだ。その男は「俺も女房が死んだ時、そう思った。それを一度、おめえ、お医者様に言わせたかった」と語った。
ヴァルテルはカミソリでその男の手首を切った。ダマスクスへ12時間以内に案内せねば、お前の傷は死ぬという。男は泣き叫び、ヴァルテルを案内することを誓った。二人はよろめき歩き始める。その男は倒れ、ヴァルテルにこの道をまっすぐ行けばダマスクスだと教えた。ヴァルテルは教えられた通りに歩み進んだ。その男は倒れたまま笑いに笑った。

by ssm2438 | 2011-06-25 00:11


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