西澤 晋 の 映画日記

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2011年 06月 26日

カクテル(1988) ☆☆

f0009381_2354991.jpg監督:ロジャー・ドナルドソン
脚本:ヘイウッド・グールド
撮影:ディーン・セムラー
音楽:J・ピーター・ロビンソン

出演:
トム・クルーズ (ブライアン)
ブライアン・ブラウン (ダグ)
エリザベス・シュー (ジョーダン)

       *        *        *

いやああ、思ったより面白いんだこれが・・。

80年代はトム・クルーズの年だったかもしれない。『ハスラー2』『トップガン』『レインマン』と一躍大スターに上り詰めたトム・クルーズの次なる話題作はなんぞやとおもってたらこれが来た。バーテンダーの話なんて小粒すぎてどうなん??って思ってたが、見てみると、どうにもなりそうにない話しをどうにかしてるところがすごい。しかし、もうひと頑張りほしかった。1988年のラジー賞ワースト作品賞・ワースト脚本賞)を受賞している。
後にジェリー・ブラッカイマー『コヨーテ・アグリー』を制作するのだが、この二番煎じをねらったのだろうなあ。少なくとも誰かに「この映画をもう一回作り直したい」と思わせるだけの魅力はあるのも事実だ。

まず監督のロジャー・ドナルドソン『13デイズ』とか『スピーシーズ/種の起源』とか撮ったこの人、安定した力はあるし、多分まじめに仕事する監督さんだと思う。しかし、自分がなにをやりたいのか・・そのコアを感じない監督さん。制作サイドのイエスマン的監督さんの臭いがする(苦笑)。とにかく映画のどこをみても「自分はこういうシーンは楽しくとれるんだ!」ってのがない。普通どんな下手な監督さんでも良い悪いは別にして、「この監督さん、ヘボだけどここだけはなんかこだわって撮ってるなあ」ってのを感じさせるものだ。それがこのドナルドソンにはほとんどない。そんな彼だが、一番楽しんで撮ってたのはこのトム・クルーズのカクテル作るシーンなんじゃないかと思う。

で、この映画をちょっとだけ良くした人は、撮影のディーン・セムラーだろう。私の好きな撮影監督さんで『ダンス・ウィズ・ウルヴス』とか『ステルス』とかを撮っている。セィーガル映画で『沈黙の陰謀』では監督も努めている。絵作りは極めてよくできる人で、照明等を使った色も実に渋くていい。たぶんこの『カクテル』でも、他の撮影監督さんがやったらケバい青と赤の照明になりかねなかったバーテンダー・パフォーマンスのシーンをシックな青紫系に仕上げてくれた。

<あらすじ>
ブライアン・フラナガン(トム・クルーズ)は、学歴の低さが災いして大企業への入社はままならず、すっかり凹んでしまう。そんな折ブライアンは、昼間は大学に通いながら、夜はダグ(ブライアン・ブラウン)がオーナーのバーで働くことになる。踊るようなリズミカルなバーテンダー・テクニックが身についてくると、彼らはたちまち界隈きっての人気バーテンダー2人組になる。しかし、ブライアンのガールフレンドにダグが手を出したことから2人は大喧嘩、コンビは解散を余儀なくされる。
2年後ジャマイカの浜辺でシェイカーを振るブライアンは、そこで画家志望の娘ジョーダン(エリザベス・シュー)と出会い恋におちる。そんな彼のもとに大富豪の娘と結婚したダグが現われる。ブライアンは見栄から女実業家ボニー(リサ・ベインズ)と情事を持ってしまが、その現場をジョーダンに目撃され破局。とにかくダグと居合わせるといいことがないブライアンだった。
しかし愛のない金だけの空虚な生活に疲れたダグは自殺。ブライアン、ジョーダンを手放せば自分が駄目になってしまうと悟り、再びジョーダンの家に押しかけるのだった。

もうすこしなんとかなりそうな話だったのだけど・・・、見ていて気持ちがいいシーンが前半だけで、後半からはどうでもいい話になってきてしまったのが残念。もっとふたりのバーテンダーシーンを見たかった。発想は良かったが構成を失敗した映画でした。

by ssm2438 | 2011-06-26 23:06


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