西澤 晋 の 映画日記

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2010年 07月 04日

乳首にピアスをした女(1983) ☆

f0009381_10473643.jpg監督:西村昭五郎
脚本:スーザン・リー
撮影:山崎善弘

出演:泉じゅん (さつき)

       *        *        *

最後のピアスをつける乳首のアップが・・・あまりにも偽物っぽくって、そこだけは作り手としてリアルな質感を提供してほしかったなあ。小道具さん、頑張れよ!

泉じゅんといえば、『感じるんです』でデビューした日活清純派路線の第一人者。形のいい乳房がとても圧倒的な魅力でした。『天使のはらわた 赤い淫画』はかなり好きなで、その彼女がSM系に出てるときいて当時VHSを借りてみた映画。・・・しかし、内容的にはうむむむむ。泉じゅんの無駄遣いだったような気がした。いまひとつ初期のころの彼女の輝きがない。髪型だけでも初期のころの髪型でいってほしかった。

お話はよくある話で、とある紳士にみそめられた女が、徐々に彼の趣味(SM)に傾倒してくというもの。しかし自分以外にもそうなってしまった女たちがいて、「どうするの?」と問われ、最後は彼のコレクションになることを受け入れる。その証とて「乳首にピアス」をつける。料理の仕方は違えど、水木洋子原作、オルガ・キィリレンコ主演の『薬指の標本』と同じメンタリティの話。男を紳士的に描き、自ら支配されることを女が望んでいく流れ。
この映画の特徴なのは、男は、女が彼に支配されることを望むのだが、その方法として「もうあなたが私の支配を望むなら、私は受け入れられますよ」って、そのメンタリティの提示をしていく。「もしあなたが私と同じくらい好きならそのくらいできるはずですよね」・・みたいな流れ。脚本はにっかつ70周年記念応募シナリオで入選したスーザン・リー。たぶんシナリオだけならかなり完成度の高いものだったのではないかと思う。

自分のあり方に疑問をもちながらも、権藤の要求をうけいれていく泉じゅんは、放尿を口で受け止めることも出来てしまうようになっていた。ある日、男がサツキをプライベート・クラブに連れていき、客のいるまで、「トイレに行きたいな」と立ち上がる。そこから動こうとしない。「え、ここで?」とこれからする行為に恐ろしさを感じながらも、彼の前にひざまづいて眼をとじ、口をあける泉じゅん。「どうされましたか?」のボーイの声に眼を開けるさつき。とたんに我に返り恥ずかしさを耐える泉じゅん。
このくだりだけはハラハラだった(苦笑)。

しかし予算のすくない日活ロマンポルノ。男の側のダンディズムもないし、女が引かれていく要素もほとんど感じられない。もったいない映画だった。

とはいえ、泉じゅんファンなら一度は見ておきたい映画だろう。

<あらすじ>
さつき(泉じゅん)の働くある美容整形クリニックに 一人の女が男をともなってやって来て、乳房にピアスを付けてくれという。その日からさつきのところにバラの花束が届けられるようにな。その送り主はその女と一緒に来た権藤という男だった。さつきは権藤に誘われてデートに行き、その紳士的態度に身をゆだねていくことを覚える。
自分のあり方に疑問をもちながらも、権藤の要求をうけいれていくさつき。
ある日さつきはプライベートクラブにつれていかれる。ボーイに新しいボトルを入れると告げた権藤はさつきを連れて地下の酒倉に行く。そこには、所有者の名札の付いた檻が並んでおり、その中には手足に伽をはめられた女や全裸で緊縛された女が入れられていた。その中には、以前さつきのクリニックを訪れた女がおり、乳首にピアスをしていた。
その夜クリニックの診察室で自ら乳首に穴をあけ、ピアスをするさつきの姿があった。

by ssm2438 | 2010-07-04 10:49


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