西澤 晋 の 映画日記

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2010年 07月 05日

巨人と玩具(1958) ☆☆☆

f0009381_05951.jpg監督:増村保造
脚本:白坂依志夫
撮影:村井博
音楽:塚原哲夫

出演:
川口浩 (西洋介)
野添ひとみ (島京子)
高松英郎 (合田竜次)

       *        *        *

ドコドン、ドコドン、太鼓をならせ!ドコドン、ドコドン、太鼓をならせ!!
※どんどこドンドコじゃないところがいい。

しかし、初めの頃の野添ひとみはぶっさいくだったね。あの歯のメイクって言うんですか? わざと歯並び悪いようにみせるあのメイクのおかげでかなり気持ち悪い。他の野添ひとみさんは綺麗なので、これから見る人は、この作品だけでまどわされないようにお願いしたいものだ。とくに『くちづけ』のひとみさんは可愛い。

大映が元気なころ(というか、そろそろ危なくなリ始めたころの映画)の映画。元気のいい頃の大映は大映スターズという球団をもっていたのだが、この映画が公開された1957年に高橋ユニオンズを吸収合併、大映ユニオンズになり、翌年毎日オリオンズの合併、大毎オリオンズとなる。オーナーは大映社長の永田雅一。1971年、大映が倒産するとともに球団経営からも撤退、オリオンズはロッテに経営権がわたった。
昔は東映フライヤーズとか松竹セネターズとか、映画会社が球団を持っていたものだが、きっとそのころが映画会社としてもっとも華やかだった時代なのだろう。それ以降はテレビの普及により徐々に低迷、どのこ映画会社も球団経営などとという道楽はやっておれなくなった。

映画は高度経済成長の日本の企業戦争をあつかったもの。「休みたいならば辞めればいい」が実に良い。そのスピーディな展開は退屈させない勢いがある。これは海外に映画留学した増村保造ならでのことだろう。展開だけでなく台詞がやたらとスピーディ、マシンガンのように連打される。この映画を見ると日本の高度経済成長時代というのを垣間見るきがする。きっと今の中国もこんな感じなのだろう。勢いある時代ってのはいいもんだ。仕事に熱中して吐血して死ねるなんて・・、なんて幸せな奴だ。

<あらすじ>
サムソン製菓の宣伝部の西洋介(川口浩)は、課長は合田(高松英郎)をあがめていた。彼らが担当うしているのキャラメルだが、先ごろライバル会社の台頭で売り上げがおちてきてる。宣伝に新手を考えだす必要に迫られた合田は、島京子(野添ひとみ) という虫歯だらけの少女を拾ってきた。しかしこの子の笑顔がとてもかわいい。
京子のカメラ・テストの結果、写真家の春川は彼女を撮らせることにきまる。それをカメラ雑誌に発表するとジャーナリズムが騒ぎだした。週刊誌、ラジオ、ファッション・ショー。合田は社のトレード・キャラクターに京子を使うことを重役連に承諾させた。
ヘラクレス洋菓、アポロ製菓、そしてサムソン製菓の熾烈な特売合戦がはじまる。アポロが一頭地を抜いた売り上げを示していたが、アポロ・ドロップスに子供が中毒する事件が起った。サムソンはその足をすくうように大増産を始めた。合田は義父の矢代部長を追いやり、自分が部長になった。
京子は以前から洋介に心をよせていた。しかし仕事しか眼中にない洋介はその申し出を断っていた。小売店が乱売を始めた。景気づけに宇宙展の会場に京子を配することになったが、呼ばれてきた京子は以前の少女ではなかった。気取った歩き振りの、飾りたてた女であった。カメラマンの春川が彼女を女にし(たぶん)、ヘラクレス洋菓に就職した親友横山が彼女のマネージャーになっているのを知った。企業競争の中で大事なものを失った洋介は、宣伝用の宇宙服をかぶり、雨の街へ宣伝のためにでていくのだった。

by ssm2438 | 2010-07-05 00:59 | 増村保造(1924)


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