西澤 晋 の 映画日記

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2010年 07月 05日

黒の超特急(1964) ☆

f0009381_22594273.jpg監督:増村保造
原作:梶山季之
脚本:増村保造/白坂依志夫
撮影:小林節雄
音楽:山内正

出演:
田宮二郎 (岡山県の不動産業者・桔梗敬一)
藤由紀子 (財津の秘書・田丸陽子)
船越英二 (新幹線公団専務理事・財津政義)
加東大介 (東亜開発社長・中江雄吉)

       *        *        *

ぎゅうちゃん、カッコいい!!

黒のシリーズ第11作である。このシリーズは第一作目の『黒の試作車(テストカー)』に始まり、日本の高度経済成長の裏あるダークな部分をテーマに映画がつくられている。なので映画そのものはそんなに面白くなくても、なぜは惹かれる要素はあるのだ。とかいっても、私がみたのは増村保造のやった最初と最後のこの2本だけなのだけど。
しかもこの頃の大映は制作のテンポが早い。第一作が公開されたのが1962年7月(私が生まれた年である)。この最終作品が1964年10月。この2年間で11本ものサスペンスものをつくっているのである。ほとんど土曜ワイド劇場とか火曜サスペンス劇場のようなのりで、月に1~2本、2時間ドラマをつくりつづけたわけだ。たぶんそのくらいのキャパはあったのだろうが、このペースで映画がガシガシとられるというのもいい時代だ。

この映画、新幹線が岡山の何処を通るかということで、その前に情報を手に入れそのあたりの土地を買いあさり、新幹線が着工する時に高値で国にかいとってもらおうというもの。ただ、一作目ほどのどきどきわくわく感はなかったかな。ただ、やっぱり地元が舞台だとちょっと嬉しい。
しかし、映画自体は今ひとつ燃えなかった。やはり主演田宮二郎演じる主人公の男がいまいちしょぼいところがこの映画の最大のネックのようなきがする。
一方、悪党を演じたぎゅうちゃんこと加藤大介がなんだかとても印象深い。ちょこちょこ脇役では出てくるのだが、個人的にインパクトを感じたのは成瀬巳喜男『おかあさん』とこの『黒の超特急』かな。

<あらすじ>
岡山県の不動産業・桔梗敬一(田宮二郎)を、東京の“東亜開発社長「中江雄吉」と名のる男(加東大介)が訪れる。中江は、自動車工場用地としてこのあたりの土地を、細長く買いたいというのだ。そして桔梗には坪あたり百円の手数料を出すという。中江は桔梗との取り引きを終えて東京に帰った。
半年して桔梗は、中江の買収した士地に第二次新幹線が走ることを知った。そんころ株で大損していた桔梗は、中江に500万の融資をもとめて東京にでたがあえなく断られた。それをきっきっかけに中江の裏工作を調べ始める。
調べていくうちに、新幹線公団専務理事財津政義(船越英二)から、その情報を引き出したことがわかってきた。中江が古美術愛好者であることを利用して財津に近づくと、当時、財津の秘書をしていた田丸陽子(藤由紀子)をあてがい、その秘密を財津の義父で憲民党の実力者工藤に話して、三星銀行から大金を融資してもらったのだと話した。
重大な証人陽子を味方につけた桔梗だが、中江は陽子を殺してしまう。中江に面会を求めた桔梗は、ウソぶく中江にテープを聞かせ、警官が押入ってくる。中江は取り調べに対して、一切の汚職事件の全貌を話した。

by ssm2438 | 2010-07-05 23:01 | 増村保造(1924)


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