西澤 晋 の 映画日記

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2010年 08月 09日

オフィシャル・ストーリー(1985) ☆☆

f0009381_2141876.jpg監督:ルイス・プエンソ
脚本:アイーダ・ボルトニク/ルイス・プエンソ
撮影:フリックス・モンティ
音楽:アティリオ・スタンポーネ

出演:
ノルマ・アレアンドロ (アリシア)
エクトル・アルテリオ (夫ロベルト)

       *        *        *

一時期アルゼンチン映画にもえてた時代があった。それがちょうどこの80年代。『ナイト・オブ・ペンシルズ』でガツンなインパクトを受け、『スール/その先は・・・愛』でがつなインパクトを受け、そんなインパクトがあったのでこの映画もちょっと劇場にあしをはこんでみた。
実はこの映画、世間ではあんまり知られてないかもしれないが、1985年のアカデミー賞LA批評家協会賞外国映画賞を取っているのである。だからといってそれほどいいわけでもないけど、やっぱりあの時代のグロテスクさをもっている。

アルゼンチンというくには、今ではサッカーで強い国という印象があったり、ラグビーでも前回のフランスワールドカップでは3位にはいっている。そんな国なのだが実はつい最近70年ちかくまでナチスドイツのような強権政治がおこなわれていたとんでもない国。
第二次世界大戦に参加していなかったためにその間にかなりの経済力をつけたが、そのあとのペロン政権下では左翼志向にはしり経済はがたがた、一気に貧乏国になってしまった。そうなると軍部がグレてクーデター。そんな時勢に国民が壁へ記してペロン復活を願うも、復活してみればすぐ死んでしまう。その後は政治素人の夫人が正解最初のの女性大統領になるが無知な経済政策でまたしてもぼろぼろ、そして軍部がまたグレる・・。そんなごたごたの繰り返しだった。
この映画は、そんな状況下で、軍事政権が覇権を握った時に左翼系活動家を強制連行して監禁したり拷問にかけたり、殺したりし、女は犯されもした。そうした活動家の子供たちは、人知れず子供のもてない家庭に売られていたという。
この物語はオフィシャルなストーリーとしては語られないそのダークサイドの話。

<あらすじ>
軍事政権下のアルゼンチン。高校の歴史教師アリシアは(ノルマ・アレアンドロ)、実業家の夫ロベルト(エクトル・アルテリオ)結婚し、子供ができなかったため養子にもらったガビイ(アナリア・カストロ)とともに、平穏な生活を送っていた。
ある日、学校の同窓会に出たアリシアは亡命していたアナ(チュンチュナ・ヴィラファニエ)と再会した。その夜、アリシアの家でアナはなぜ亡命せねばならないかを語った。それによれば、彼女の昔の恋人ペトロが反体制側だったために彼女まで拷問、暴行を受けたこと、また獄中で妊娠中の女性から生まれて来た子供たちが連れ去られ、見知らぬ人々に売られていくのを見たという。その瞬間、アリシアの胸にはガビイもその一人ではないかという疑惑が湧き起こった。
アリシアはガビイの出生を調べ始める。夫のロベルトの忠告にも関わらず、あくまでガビイの出生をつきとめることに固執するアリシア。ついにサラという女性をみつける。ガビイは彼女の娘の子供だった。ロベルトの怒りは爆発するが、彼の軍事政権側で活動、膨大な報酬を得ていることが判明する。翌日アリシアは二度と帰らないであろう家をあとにした。

by ssm2438 | 2010-08-09 21:41


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