西澤 晋 の 映画日記

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2010年 08月 22日

アンビュランス(1990) ☆☆

f0009381_11361823.jpg監督:ラリー・コーエン
脚本:ラリー・コーエン
撮影:ジャック・ヘイトキン
音楽:ジェイ・チャタウェイ

出演:
エリック・ロバーツ (漫画家ジョシュア・ベイカー)
ジェームズ・アール・ジョーンズ (スペンサー刑事)
ミーガン・ギャラガー (マロイ巡査)

       *        *        *

ラリー・コーエンがめずらしく監督までやっている!

ラリーコーエンの映画は、時間のなさと低予算のせいで撮影も編集もかなりいい加減なものが多いが、コーエンの自由奔放な物語の作り方は<子供心を忘れない大人のマニアックは遊び>のようであり、どんな映画でも、楽しそうに脚本を書いている彼の姿が眼に浮かぶ。憎めないB級作家である。

先の『マニアック・コップ』がホラーなのにサスペンスタッチの展開だったが、こちらはサスペンスなのにホラーチックな風味あり、でもそれはあくまで風味なで、物語は正真正銘のヒッチコック的サスペンス。悪魔とかゾンビとかスプラッタではない映画。この映画が公開されたとうじ、というかちょっと前に、悪魔が乗り移った車の話がいくつか登場した。『ザ・カー』とか『クリティーン』である。この映画もそんな映画かなと実はおもわれがちだが、こちらは正真正銘人間が悪事をはたらいているアンビュランス=救急車である。このアンビュランスに連れ去れたものは、そのときから存在が消えてしまう。彼らは臓器売買にかかわる秘密組織で、アンビュランすを装って人体実験用の糖尿病患者を回収していたのだ。

主人公のモチベーションとなる町で声をかけて女の子があまりにあっけなく居なくなってしまい、最後に助け出されるまで登場しないという・・・、見ている側としては「そんなちょっとだけ出てきた人の顔なんておぼえてないよ」くらいの印象の薄さ。最後は一応助けられるのだが、「あれ、このひとだっけ・・、たぶんそうなんだろうなあ」って感じでした。あれって、物語の前半でもうちょっと二人が接触し、仲良くなり、一応見ている人にも彼女のインパクトを観客の脳みそのきざんでから展開させるべきだったんじゃないだろうか。その間に似たような事件もいくつかおきるとか・・。それがあってからこの映画の展開になれば少しはいなくなった彼女に思い入れができたのに・・。
あっというまに、主人公の欲望の対象がいなくなってしまったので、物語を通して、ときめいてみるべき女性がいなくなってしまったのがちと痛い。そんなわけで、マロイ巡査(ミーガン・ギャラガー)という女性キャラを登場させているが、感情移入的にはちと複雑。主人公の気持ちになった場合まだシェリルをもとめているわけで、観客としてもマロイ巡査との恋愛に発展するのはちと罪悪感を感じる。

<あらすじ>
漫画家のジョシュア・ベイカー(エリック・ロバーツ)は町で見かけた女性に一目ぼれ、彼女の名前はシェリルといい、運良く彼女と話す機会にも恵まれた。しかし、突然彼女は街中で倒れてしまう。糖尿病だったのだ。救急車が呼ばれ彼女は無事は近くの病院に運ばれた。後に花束をもって彼女を病院に見舞いにいくが、その病院には彼女が運ばれた形跡はない。他の病院も彼女を収容した形跡はない。
警察にいっても相手にされない。しかし彼女は糖尿病であり、ほっておけば命が危ない。漫画家の才能をいかし彼女の似顔絵を手にし探し回わるジョシュアは偶然にも街でシェリルのルームメイトに出会う。実は都合よくルームメイトも糖尿病患者で案の定、アンビュランスに連れ去れてしまう。
最初は耳をかさなかったスペンサー刑事(ジェームズ・アール・ジョーンズ)も、その救急車の存在を気づきはじめる。これで頼りになるのかなと思ってると残念、あっけなく彼らに殺されてしまう。
失意のままジョシュアはオフィスで深夜までデスクに向ってイラストを描いていると、スペンサーの部下のマロイ巡査(ミーガン・ギャラガー)がたずねてくる。彼女は言う「スペンサー警部補は病欠の連絡があった日から行方不明になっている」と。ジョシュアは今までの経緯を説明、二人だけの捜査が始まる。
ジョシュアは車の解体業者から有力な手掛かりをつかむが、犯人グループに拉致され、命からがら逃げ延びる。その時犯人の私物らしい“VINT”のネーム入りの制服が“VINTAGE”というディスコの制服である事が判った。次々と逮捕される犯人グループ。しかしボスは騒ぎに乗じ救急車で脱出する。2階こは行方不明になっていた人たちがいた。シェリルも救出された。

そのあと逃げ延びたラスボスが襲ってくる<安心させといてさらに一発>攻撃がある。ジョシュアは袋小路に追い込まれ行き止まりのフェンスによじ登る。ボスはアクセルを力いっぱい踏み込む。猛スピード走る救急車はでフェンスを突き抜け向こう側へ飛び出してしまう。フェンスの向こう側はビルの工事現場で深い穴が掘られていた。落下したアンビュランスは大きな炎を上げ爆発する。

by ssm2438 | 2010-08-22 11:41


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