西澤 晋 の 映画日記

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2010年 08月 24日

わたしは女優志願(1982) ☆☆☆

f0009381_9464454.jpg監督:ハーバート・ロス
脚本:ニール・サイモン
撮影:デヴィッド・M・ウォルシュ
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ

出演:
ダイナ・マノフ (リビー)
ウォルター・マッソー (父・ハーバート)
アン=マーグレット (ステファニー)

     *        *        *

リビーがうるさい!(笑)

実はこの映画がニール・サイモン初体験。それもきっかけもかなり偶然。
当時シドニー・ルメットの映画をあさっていた渡しは、ルメットの初期のころの作品に『女優志願』という作品があるのを知っていた。ある日テレビガイドで『わたしは女優志願』というタイトルをみるけて、「おお、これはずっとみたかったがどこを探してもないルメットのあの映画だ!」と小躍りし、VHSの予約をいれて仕事に出かけた。仕事から帰ってきてうきうきしながら見てみると、妙なことにカラー作品である。ルメットの初期の作品にしてはおかしいなあ・・と思いながら見ていると、これがなかなか面白い。小作品ながら楽しい時間を過ごさせてくれたこの作品、実はニール・サイモンという舞台などを多くてがけていた作家さんの映画だということがわかった。
なにはともあれ、私がニール・サイモンという人を知るきっかけになった映画であり、このあとしばらくニール・サイモンものをみていた時代があった。

ニール・サイモンの作風はハートフルなシチュエーション・コメディであり、古くはエルンスト・ルビッチビリー・ワイルダー系の流れと考えていいだろう。この流れをひく作家さんとしては『恋人たちの予感』『めぐり逢えたら』『ユー・ガッタ・メール』などのノーラ・エフロンが有名だが、年代的にはビリーワイルダーとノーラ・エフロンの間に入るのがこのニール・サイモンといえる。
1965年の『おかしな二人』や1985年の『ビロキシー・ブルース』で演劇界のアカデミー賞というトニー賞を受賞。劇作家としての仕事がめにつく彼だが、実は映画もかなり手がけていて、この映画もブロードウェイで上演されて彼の舞台劇を自ら脚本を起こし、ハーバート・ロスが監督をしてつくりあげたもの。

主演のダイナ・マノフ『普通の人々』で自殺してしまったカレンという女の子を演じた人。当時、“テイタム・オニールが大きくなったらこんな感じなのかな・・”って思っていた。テイタム・オニールより4歳くらい年上であるらしい。

今から思うと、ニール・サイモンのなかではありきたりな作品になるのだろうが、当時の私としてはえらく気に入ってしまった。なのでちょっと甘めに☆ひとつおまけ(笑)。

<あらすじ>
ブルックリンの外れにある祖母の墓に別れを告げた19歳の少女リビー(ダイナ・マノフ)は、バスやヒッチハイクで大陸を横断、16年前に母と離婚した父ハーバート(ウォルター・マッソー)を訪ねる。彼女の夢は女優になること。父はハリウッドでシナリオライターをやっているはずであった。
一度は電話をかけてみるも、怖気づき途中できってしまう。意を決して直接父の家に乗り込むリビー。しかし顔を出したのはステファニー(アン=マーグレット)という父の愛人だった。さらに16年振りに会った父はリビーが誰なのか思い出せない。さらに、仕事もうまくいってないようす。
最悪のスタートだった。演劇学校の友達の紹介で、映画スターのパーティの駐車係のバイトをはじめるリビー。客の車に自分を売り込むチラシをワイパーにはさんでおく。「そんなことしてもなんにもならない」という父。「何かしなくちゃ駄目なのよ」と反論するリビー。

まだ世間の荒波をしらず、無限にポジティブなリビー。すでに人生の荒波を経験し行動力をうしなっている父ハーバート。ステファニーも自分がこれからどうすべきなのか決断をせまれる時期にきていた。はっきりと自分をもとめてくれないハーバートに対し、自分をもとめてくれる若い男の出現。

なんだかんだとありながら、仲良くなる父と娘、そしてリビーは、女優になりたいというのは言い訳で、父の愛をもとめてここに来たという。そしてそれが確かめられたのでニューヨークに帰ると言う。出発の日、ニューヨークの家に電話したリビーは、無理やり父に母と話をさせる。始めはぎこちなくしゃべっていたハーバートだが、徐々に心がほぐれていった。リビーをバス・ターミナルまで見送ったハーバートは、他の男に旅行に誘われていたステファニーに「行くな」と言う。幸せになるステファニー。車の窓にハーバートを売り込むリビーのチラシを見て、ほほえむハーバート。

by ssm2438 | 2010-08-24 09:49


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