監督:石井隆
原作:団鬼六
脚本:石井隆
撮影:佐藤和人/小松高志/柳田裕男
音楽:安川午朗
出演:杉本彩 (遠山静子)
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せっかく杉本彩をつかっているのに・・・なんですかこれは???
もうちょっと美しい撮り方というものがあると思うのだけど。いやいや、撮り方以前に舞台となるステージのイマジネーションがとぼしすぎる。まるで戦隊モノで着ぐるみ悪役がたむろしているようなシチュエーション。ガキの学芸会みたいなノリ。もうすこしなんとかできなかったものなのだろうか・・。照明だけでごまかすにも無理がある。
遠山静子(
杉本彩)がつれていかれたあのステージが、どのくらいシークレットなものなのか・・みたいなシチュエーション作りをきちんとしておかなければいけなかったのじゃないだろうか。
日本の政界・財界のトップがあつまる宴の場、だったらそれなりの極秘感と性欲の解放の場としていかがわしさがほしい。やっちゃいけないことを、みんなが集まってやってる、でも、ここに来ずにはいられない抑えられない興味・・みたいなのが観客から伝わってこない。
『アイズ・ワイド・シャット』ではそのような雰囲気があった。そこに参加する客たちも、そこにいることに恐怖やリスクを感じている。そういった「それをい見せるために、その背景をきちんと描き込む」という作業があまりに戦隊モノ的チープさなのだ。
してのそのなかでおこなわれるショー。
セーラー服のピエロだとか、発想がガキすぎる。作り手の才能のなさが全開してしまった映画だった。
あと・・・杉本彩には和服はあまり似合わない。ふんどしは似合わない。実はスタイルもそれほどいい人ではないので、もうすこし見せ方を工夫してあげればよかったのに・・。