2010年 09月 18日
監督:クリント・イーストウッド 脚本:ジョン・リー・ハンコック 撮影:ジャック・N・グリーン 音楽:レニー・ニーハウス 出演: ケヴィン・コスナー (ブッチ・ヘインズ) クリント・イーストウッド (レッド・ガーネット警察署長) ローラ・ダーン(犯罪心理学者・サリー) * * * 髪の毛も心配なこの頃のケヴィン・コスナーだが、お腹もかなり残念な感じ・・・ 逃亡する囚人とつきあわされることになってしまった少年と、その逃亡犯との心の触れ合いを描いた映画。知能指数はべらぼうに高く、沈着冷静で冷酷な逃亡犯のブッチだが、幼年期に父親から虐待をうけていたらしく、そのあたり神経にさわると凶暴になる。その少年は、父がおらず、母親はエホバの証人で、抑圧された生活を余儀なくされていた。そんな二人がお互いに、「おれはこいつの気持ちがわかる」というシンパシーと「おれがいなければこいつはだめなんだ」という必要とされる幸せを抱いており、しばしの間逃亡を共にする。 イーストウッド監督作品のなかではけっこう好きなほう。あいかわらず撮ってつないだだけの芸のない演出ではあるが、おまけにあいかわらず絵作りも下手だし、でも、どちらに触れるかわからないお話がいいんだろうな。 しかし構成の下手さはかなり感じる。特に着になったのが主人公ブッチとクリント・イーストウッド演じる州警察署長のレッド・ガーネット。さらにへんな組み合わせでついてくるプロファイリングのローラ・ダーン。年代設定が1963年というあの時代にプロファイリングなんてのがあったのだろうか?? それ以上にきになるのが、物語の中ではレッドガーネット署長とブッチとの因縁があまりに絡まずに展開している。これってもっと上手く仕えないものなのだろうか? まあ、クリント・行き当たりばったり演出・ウッドには無理な話だとは思うが・・。 イーストウッド演じるレッドガーネット署長というのが、小さい頃ブッチを少年刑務所にいれた人物。なにかと問題があったブッチだが、彼は父親からの虐待を受けていた。その実情をしったレッドガーネットは、ブッチを父親から遠ざけるために、少年刑務所に送ったという設定。しかし、そこでブッチは犯罪の常習犯となり今に至るというもの。そのときの判断が正しかったのかどうか、今だに過去に刺さったとげを持つ男・・というのがレッドガーネット署長。・・なのではあるが、これがまったく生かされていない。実にイーストウッドらしい構成のど下手なところだ。 おまけにちょっと出てくるローラ・ダーンは必要だったんだろうか?こんなおネーちゃん出すくらいなら、レッドガーネット署長とブッチとのやり取りをはさみこめなかったのだろうか? 犯罪者となったブッチは、大事に父親からのはがきを持っている。たとえ虐待をうけたからといって、彼にとってはやっぱり父親だったのだ。理性が考える<良き事>と感情が訴える<欲する事>とはちがうのである。せっかく美味しい物語設定をつくりながら、それを生かせなかったイーストウッドの無能さは困ったものだ。 しかし、話はよいのである。 <あらすじ> 1963年、テキサス州。アラバマ刑務所から二人の囚人が脱走した。一人はとてつもなく知能指数の高いブッチ・ヘインズ(ケヴィン・コスナー)、もう一人は同じ囚人仲間のテリー・ピュー。二人が逃走中におしいった家には8歳の少年フィリップがいた。テリーがフィリップに危害を加えようとすると容赦なくブッチはかれを射殺する。州警察署長のレッド・ガーネット(クリント・イーストウッド)が陣頭指揮にたち、犯罪心理学者のサリー(ローラ・ダーン)が同行する。 ブッチとフィリップは逃走する。めざすのはアラスカ。大昔父がブッチによこした絵葉書がアラスカからとどいたものだったからだ。車の中で眠っていた二人にマックという男が、一晩の宿を貸すことを提案する。彼の家に泊めてもらった二人は、マックの孫と戯れる時間を持つことが出来た。しかしラジオで脱獄囚のニュースを聞き、現状を憂慮したマックが孫を引きかなそうとして突き飛ばしてしまうのを見て、ブッチは逆上する。フィリップはそんな姿を見てたまらず、銃で彼を撃つ。 捜索隊が到着し、彼らを包囲した。ブッチはフィリップに別れを告げ、少年を引き渡そうとすが、誤認したFBI捜査官が容赦なくブッチ撃つ。
by ssm2438
| 2010-09-18 19:58
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主観重視で映画の感想を書いてます。ネタバレまったく考慮してません。☆の数はあくまで私個人の好みでかなり偏ってます。エンタメ系はポイント低いです。☆☆=普通の出来だと思ってください。 by ssm2438 リンク
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