西澤 晋 の 映画日記

ssm2438.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2010年 10月 15日

ビフォア・サンセット(2004) ☆☆☆

f0009381_11331933.jpg監督:リチャード・リンクレイター
脚本:リチャード・リンクレイター
    ジュリー・デルピー
    イーサン・ホーク
撮影:リー・ダニエル
編集:サンドラ・エイデアー

出演:
イーサン・ホーク (ジェシー)
ジュリー・デルピー (セリーヌ)

       *        *        *

やっぱり男はそこに行き、女は来てなかった・・。

『ビフォア・サンライズ』の続編である。
つかの間の出会いと別れ。「半年後、この場所で会おう」といって別れた二人のその後の話。

ジェシー(イーサン・ホーク)は作家になり、自分の新刊本のプロモーションでパリのある書店にきていた。その本は、9年前の自分とセリーヌとの出会いをもとにして書かれた小説だった。イベント会場で「その半年後、二人は会われたのですか?」との質問を受けるが、その会場に来ていた人以外にも、映画を見ている人もけむにまく(苦笑)。そして会場の片隅にセリーヌ(ジュリー・デルピー)の姿をみつける。

結論からいと、その二人はあの駅では会っていなかった。
ジェシーはその半年後、言葉どおりその駅に行ったが、セリーヌは来てなかった。
実は、セリーヌも行こうとした。しかしそれを許さない状況にあったのだ。

二人の会話は、すこしぎこちなかった。
彼女があの日来なかったということは、ジェシーにしてみれば、「自分は彼女の人生から締め出された」ことを意味する。一方セリーヌは、自分はその時間に行かなかったという罪悪感がある。また、彼が来たのか来なかったのかもわからない。セリーヌの「あなたはあの駅にいったの?」の問に、ジェシーは「もちろん行くわけないだろう・・・、だって・・・」と答える。そんなさりげない嘘から会話が流れ始める(上手い!)。

今回も移動しては会話、移動しては会話のパターンは変わらない。パリの街路を歩き、観光船に乗り、タクシーで空港へ向かう道すがら、彼女のアパートによってしまう。ちょっと心はどきどき・・。大人になった二人の状況説明を交えつつ、過去にささった切ない棘の心の後処理をしてしまいたい二人会話が展開される。
ただ、今回は時間がほとんどない。前回昼間に出会って翌日の朝までだったのだけど、今回は午後に出会って、その日の夕方の飛行機までというほんとに短い時間。ほとんどリアルタイムで物語が進行する。


前回の『ビフォア・サンライズ』はロバート・ワイズ『ふたり』という映画を思い出した。これは、ベトナム戦争のころ、脱走し世界を点々としていたピーター・フォンダが、自分の人生を取り戻すために自首してアメリカに帰還するまで話。その帰還の旅の途中でバツイチでニューヨークに子供のあるリンゼイ・ワグナーと出会い、心のふれあいをもつという映画。
そしてこの『ビフォア・サンセット』は、ヴィットリオ・デ・シーカ『終着駅』というい映画を思い出した。この映画もリアルタイム進行でやっていた。これはイタリアにいる英語教師のモンゴメリー・クリフトと、イタリアを訪れていた家庭のあるジェニファー・ジョーンズの、その駅で別れるまでの切ないささやかなイベントの積み重ねだった。

by ssm2438 | 2010-10-15 08:16


<< ビフォア・サンライズ/恋人まで...      ブリジット・ジョーンズの日記(... >>