西澤 晋 の 映画日記

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2010年 10月 20日

個人教授(1968) ☆☆

f0009381_10103956.jpg監督:ミシェル・ボワロン
脚本:クロード・ブリュレ/アネット・ワドマン
    ミシェル・ボワロン
撮影:ジャン=マルク・リペール
音楽:フランシス・レイ

出演:
ルノー・ヴェルレー (オリヴィエ・フェルモン)
ナタリー・ドロン (フレデリク・ダンピエール)

       *        *        *

おお、ランボルギーニ・ミウラ!

70年代によくある、男の子の歳上の人との恋愛ものの走りで、おそらくは最初の口火をきった作品かと思われる。これを皮切りに、イギリスでは『早春』、ドイツでは『初恋』、イタリアでは『青い体験』などはどどどどどっと登場した。

特に『早春』や『初恋』で主演をつとめたジョン・モルダー=ブラウンはヨーロッパのみずみずしい子供から大人に変わっていく(それも初期段階)の男の子を演じ、ヨーロッパでは人気を博していた。美少年といえば『ベニスに死す』ビヨルン・アンデスセンが有名だが、f0009381_10125367.jpgこのジョン・モルダー君(→)のほうが、くちびるのぽっちゃり感がたぶん親しみやすかったのだろう。
残念ながらこの映画の主役のルノー・ヴェルレー君はさほど人気はでなかった(苦笑)。

その彼は恋するの相手がナタリー・ドロン。風貌的にちょっと冷たさを感じるクールビューティ。ご存知アラン・ドロンの元奥さんである。結婚する前の芸名はナタリー・バルテルミーで、フランス人とイタリア人の混血。女優を続けたいと願う思っていた彼女は夫と対立、やがて離婚となった。

ついついタイトルから下世話なエロを想像してしまいがちだが、この映画はかなり健全なつくりだと思う。ただ、まじめなつくりゆえに後半のまどろっこしさがちょっといらいら、スキー場での展開はもうちょっとサクって行ってほしかったな。家族の登場もあんまり必要ないし、ベットインしたにもかかわらず彼から電話が入りおあずけ、それでも翌日もうやってしまうってのは・・・なんか流れが気持ちよくない。あそこはベッドインじゃない状況で、二人で楽しくやっていてキスしかけたくらいのところで、邪魔が入るくらいの展開にして、最初のベッドインは気持ちのいい流れで見たかった。

ただ、ビジュアルはおいしいところをおさえているのである。
ランボルギーニ・ミウラにのるナタリー・ドロン。原付の二人乗りで走るパリのまち。そして雪山のコテッジ。そこに展開されるドラマを演出するフランシス・レイの音楽。うむむむむ~~、やはりわれわれの時代の人にはこのフランシス・レイの音楽は実に映画の雰囲気をかもし出してくれる。穏やかにやさしく心にしみこむのである。

<あらすじ>
学生のオリビエ(ルノー・ヴェルレー)は、一方通行の出口でオレンジ色のミウラをエンストさせているフレデリク(ナタリー・ドロン)をみつける。いとこから車の扱いを習っていた彼は「ボクが替わりましょう」と車に乗り込みエンジンを始動させ、バックで一通のでぐちまで移動させると、そのまま彼女を送っていくことになる。彼女の夫が有名なイタリア人レーサーのフォンタナで、空港まで送っていった帰りだという。しかしその言葉は嘘だった。実は愛人でしかなかった。
彼が出場するインディ・レースの実況を見たいというフレデリクのためオリビエはテレビを工面する。さらに英語の翻訳をたのんだりして彼女との接点も重ねていく。一途な彼の想いを感じながらもフォンタナへの想いは消えない。しかし、いつまでも彼と一緒にいて未来があるのかどうかも分からない。
スキー場で二人はベットを共にした。パリに帰ってからも二人の関係は続いた。しかしフォンタナが帰って来た。アパートで二人の姿をみたオリビエは、自分たちの愛が終ったのを知った。

結局、フォンタナは、求めるがゆえに不安定にもなる存在だが、オリビエは求めないから不安にならないですむ存在。まあ、それを自覚してしまったオリビエはそこで降りたのでした。彼女は不安にまけて彼の元を去り、しばしねじれの進行があるのだが、オリビエ君のはからいで、元の鞘に戻るでしょう・・・。オリビエ君はひとり寂しさっていくのでした。

by ssm2438 | 2010-10-20 10:14


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