西澤 晋 の 映画日記

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2010年 11月 23日

ブルースが聞こえる(1988) ☆☆☆

f0009381_1815876.jpg監督:マイク・ニコルズ
脚本:ニール・サイモン
撮影:ビル・バトラー
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

出演:
マシュー・ブロデリック (ジェローム)
クリストファー・ウォーケン (トゥーミー軍曹)

       *        *        *

なんと、クリストファー・ウォーケンがマトモな役(でもないか)をやっている!?

『私は女優志願』でなんとなく気になり始めたニール・サイモン。そのあとも『キャッシュマン』『グッバイガール』などをみて、さりげなく見るようになっていた彼の作品なので、この映画も当時劇場に足を運んだ。

ニール・サイモンといえば、エルンスト・ルビッチビリー・ワイルダーの流れを汲む舞台作家さんで、映画にもちょこちょこからんでいる。しかし、この映画はそういったいつものハートフルコメディではなく、本人の自伝的要素が色濃く出た映画だった。そういう意味ではスティーブン・キング『スタンド・バイ・ミー』とニール・サイモンの『ブルースが聞こえる』はなんとなくそのメンタリティがにているかもしれない。ただし、こちらの映画は第二次世界大戦が終了する夏、ちょうどその直前に高校を卒業し徴兵された文章を書くのが好きな男の子の話である。

そういう意味では彼らはかなりラッキーだった。
第二次世界大戦が終了するのが1945年の8月15日。この物語の主人公が高校を卒業したのがきっと6月。そして訓練期間が10週間。そんなわけで、この物語の主人公は訓練期間は終了するも、戦場に旅だつ前に戦争が終わってしまった。
しかし、そんな10週間も、彼にとっては刺激的な、それまで経験をしたことがない、恐怖と覚悟と戦争と仲間を体感した時間だったのだろう。このきわどいタイミングが妙にリアリティを感じさせてくれた。
この映画は、他の訓練期間を描いた映画とは違い、どこか牧歌的で、ノスタルジックな雰囲気が漂っている。熱血スピリットで訓練を乗り切るのではなく、そこに集った人々と一緒に過ごした青春の一ページを肩の力をぬいて物語りにした感じだ。でにアメリカのほとんど勝勢だった時節のことなので、彼らもそれ以前の徴兵される人たちよりもさほど緊張感はなかったのかもしれないが・・・。。

<あらすじ>
1945年の夏、徴兵されたユージン・モーリス・ジェローム(マシュー・ブロデリック)はミシシッピ州のビロクシ訓練所に参加してた。同期生は同じように高校卒業と同時に徴兵された若者達で、唯一文学の才能を秘めたエプステイン(コリー・パーカー)以外、彼は嫌いだった。そんな感想をひそかに日記につけていた。
訓練所ではトゥーミー軍曹(クリストファー・ウォーケン)の厳しい指導の下10週間にわたる本格的訓練が始まった。彼らの唯一の楽しみは48時間の自由行動日だった。娼婦ロイーナ(パーク・オーヴァーロール)の手ほどきでジェロームもめでたく初体験を済ませる。
そんなおり、ジェロームの日記が仲間たちに見られてしまう。なにぶんエプステイン以外はがさつで嫌いだったのだが、そんな彼はみんなから怒りを書くことになる。さらにエプステインも、ホモだと疑われており大きなショックをうける。折しも訓練所内で同性愛事件が発覚し、疑惑の目がエプステインに注がれ(実際彼はホモではなかったのだけど)、ジェロームは書くことの魔力を痛感する。

by ssm2438 | 2010-11-23 18:02 | マイク・ニコルズ(1931)


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