西澤 晋 の 映画日記

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2010年 12月 07日

チャイナ・シンドローム(1979) ☆☆☆☆

f0009381_19431323.jpg監督:ジェームズ・ブリッジス
脚本:マイク・グレイ/T・S・クック
    ジェームズ・ブリッジス
撮影:ジェームズ・A・クレイブ
音楽:スティーヴン・ビショップ

出演:
ジェーン・フォンダ (キンバリー・ウェルズ)
ジャック・レモン (ジャック・ゴデル)
マイケル・ダグラス (リチャード・アダムス)

       *        *        *

個人的には原発推進派なのでちと複雑なきもちなのだが・・・。

私のごひいき監督の一人、ジェームズ・ブリッジスが監督した映画。ジェームス・ブリッジズといえば『ペーパーチェイス』『地球爆破作戦』と危機に瀕した人間性をテーマにした映画が多いのだが、この映画では原発批判の要素が強い。基本ポリシー批判精神がありすぎて若干きらいな部分も無きにしもあずなのだが、人間性をテーマにした時はきわめて同調できるし、描き方が私の感覚に近いのだろう。なんだかんだ良いながらもやっぱり好きな監督さんである。
先の秘策では人間性を奪う教育システムや、コンピュータにより管理体制を批判したジェームス・ブリッジズだが、この映画では、善良な原発技師が、より大きな力によって抹殺されていく様を描いている。彼の死後再起動される原発のうごおおおおおおおおおという音声が不気味である。

そのジェームス・ブリッジズが監督したこの映画、当時はスリーマイル島の原発事故の直前であり、1年後にはやたらと知名度が上がっていた(苦笑)。キネマ旬報ベストテンでも1979年か1980年の洋画部門のベストテンのどこかに入っていたはず。同じ年に『太陽を盗んだ男』もあったはず。この頃の全世界がやたらと原発批判をしていた時代でした。

ちなみにのこのタイトルの『チャイナ・シンドローム』というのは、原発事故の最悪のシナリオの一つで、原発の溶融物が地中にのめりこんでいき、地球の裏側の中国にまで達するという最悪の事態のことだ(実際どこまで現実的な問題なのかは不明なのだが)。

<あらすじ>
カメラマンのリチャード(マイケル・ダグラス)を伴って、ロサンゼルスの人気女性キャスターキンバリー(ジェーン・フォンダ)はベンタナ原子力発電所の取材に出かける。リチャードはコントロール・センターでカメラを回そうとすると止められる。しかしリチャードはこっそりカメラをまわしていた。その時突然震動が起こり大騒ぎの制御室の中で現場主任のジャック(ジャック・レモン)が冷静に指示を与え原子炉に緊急停止させた。
スタジオに帰ったキンバリーは、この映像を放送しようとするが、プロデューサーに反対される。結果としてリチャードは首になり、その後の発電所に異常が認められないため、運転が再開されることになる。

しかし、運転再開に疑問をもっていた男がいた。現場主任のジャックである。あの地震のときに感じた振動は、それだけではない、なにか構造自体の大きな欠陥を予測させるものだった。ジャックは単独で原子炉を調べはじめる。

ポンプの一つに小さな亀裂をみつけたジャックは、少し様子をみてから運転を再開すべきだと主張。しかし所長は耳をかそうともしなかった。一方翌日、リチャードは例のフィルムを物理学者のローウェル博士に見せていた。フィルムを見た博士は愕然とした。それはチャイナ・シンドロームの一歩手前の状態だった。
ジャックは、さらに独自に発電所内の各所にあるパイプ結合部のX線写真を調べはじめる。そしてそれらのX線写真れは業者が製品チェックの手ぬきのために、同じ写真を何枚も焼き増ししたもだった。

ジャックはその偽装されたX線写真をキンバリーに渡し、世論に真相を訴える決意をするが、彼の周りで事を隠蔽しようとする力が徐々に表面化してくる。そのX線写真をとりに行った録音技師のヘクターが車ごと崖下に突き落とされる。命の危険を感じたジャックは、発電所のコントロールルームを占拠・篭城し、キンバリーに取材させ、発電所の危険度を世間に公表しようとこころみる。しかしジャックは射殺され、すべて酔っぱらいのたわごととしてかたづけられることになつた。キンバリーは彼の死を無駄にしないために発電所内の人間の証言をとり、ニュースで事実を発表するのだった。

by ssm2438 | 2010-12-07 19:46


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