西澤 晋 の 映画日記

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2010年 12月 21日

修羅雪姫(1973) ☆☆

f0009381_10232681.jpg監督:藤田敏八
原作:小池一雄/上村一夫
脚本:長田紀生
撮影:田村正
音楽:平尾昌晃

出演:梶芽衣子 (鹿島雪)

       *        *        *

・・・でもタランティーノは大嫌い。

原作は週刊プレイボーイに連載された、小池一夫原作・上村一夫作画による漫画であり、、明治初期を舞台に、母から託された怨念をはらすために、修羅の道を歩く娘・雪の姿を描くいたもの。この映画も、漫画的な見せ方をしている映画だな・・というのが第一印象だった。
個人的には、原作は原作であり、映画にする時はそれぞれのシーンを映画として演出してほしいなあって思う。たとえば最後のばっさり切断シーンでも、漫画で描いたらああなのだろうが、実際やったら(もしほんとに一刀両断で斬れたらだけど)、臓物はじゅるじゅるって出てきてほしいものだ。一事が万事で、演出の基本コンセプトがそういった感じなので・・・、個人的にはちょっと残念な気がした。

主演は梶芽衣子、大好きです。この人の目の凄みとうか、なんというか、素晴らしいですねえ。目に根性と魂と意志力を感じるます。人間国宝・天然記念物ものの目ですよ。瞳力にらめっこで梶芽衣子に対抗できるものがいるとしたら、大魔神くらいしかいないんじゃないでしょうか。
でも、個人的には『さそり701』とか、この『修羅雪姫』とかじゃなくって、普通の人物として描かれたもののほうが好きかなあ『動脈列島』の梶芽衣子さん、好きです。

監督の藤田敏八は、実は監督としてはあまり評価してない人の一人(苦笑)。でも不思議な経歴の持ち主で、若いころは監督業のほうがメインだったのに、鈴木清順監督作品『ツィゴイネルワイゼン』(1980年)で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞してしまい、徐々に俳優業のほうがメインになっていった監督さん。

演出的にはやたら血しぶきを飛ばすのだが、これがオレンジ色なのでめちゃめちゃチープにみえる。この監督さん、自分の血がどんな色してるのかみたことないんでしょうか? 確かに動脈をながれる血というのは鮮やかないろだけど、静脈の血はかなり赤黒い。血のりを作る前に血液検査にいって一度血の色を確認してから作ってほしかったなあ。

<あらすじ>
明治6年のある日、農民から金を騙し取った竹村、塚本、おこの、正景徳市の四人は、小学校教師の鹿島剛と息子の司郎を撲殺し、剛の妻・小夜を犯し村から逃亡を図った。徳市は小夜に殺されたが、他の3人は逃走した。殺人の罪で無期徒囚となった小夜は生まれてきた子・お雪に怨念の総てを託すと息をひきとった。元旗本の僧侶・道海和尚に引き取られたお雪は、道海のもとで、剣術の激しい修業をつんで修羅の子として成長した。
最初に所在がわかったのは竹村だった。彼は娘・小笛と二人で貧困と病苦の中で暮していた。小笛は土地のヤクザ・浜勝から身体を代償にして生活費を借りていた。竹村を抹殺したお雪(梶芽衣子)は、竹村が自殺したことにして、その娘小笛を、関東一円のスリの親分・タジレのお菊のもとへ逃がした。おこのは“花月”の女将となっていた。お雪は“花月”に乗り込み、おこのを自殺においやる。
塚本儀四郎はすでに死んでいる、という知らせがあった。しかしこれは偽装だった。塚本は名前を変え、時代の波に乗り、鹿鳴館を舞台にして死の商人となって金と権力をつかんでいたのだった。鹿鳴館を血の惨劇にかえるお雪。全てが終わらせれ炎上する鹿鳴館を後に遠ざかるお雪だった。

by SSM2438 | 2010-12-21 10:26


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