西澤 晋 の 映画日記

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2011年 01月 03日

天使と悪魔(2009) ☆☆

f0009381_6135164.jpg監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン『天使と悪魔』(角川書店刊)
脚本:デヴィッド・コープ/アキヴァ・ゴールズマン
撮影:サルヴァトーレ・トチノ
音楽:ハンス・ジマー

出演:
トム・ハンクス (ロバート・ラングドン)
アイェレット・ゾラー (ヴィットリア・ヴェトラ)
ユアン・マクレガー (カメルレンゴ)
ステラン・スカルスガルド (リヒター隊長)
ニコライ・リー・コス (暗殺者)

       *        *        *

制作ジェリー・ブラッカイマーかと思った・・(苦笑)。

ここまでくるとほとんど『ナショナル・トレジャー』ですね。このさい主人公はニコラス・ケイジにしたらよいんじゃないでしょうか?

『ダヴィンチ・コード』はまだ、基本概念を覆すようなストーリー展開だっただけに面白かったのだけど、今回の『天使と悪魔』はほとんどバチカンを舞台にした『ナショナル・トレジャー』的謎解きモノになってしまい、表面的にはにぎやかになっているが、ドラマ的にはかなりありきたりなロールプレイングゲーム感覚になってしまった。単純な刺激と意外性が楽しい人には良いかもしれないけど、私の印象は、現実にあるものを使って作者が一人妄想遊びしてるだけだな・・というものだった。

で、観終わって思ったのだが、歴史背景の謎解きがなくてもこの話成立するんじゃいか??って思ったのだけど・・・どうだろう? ラングドンと謎解き部分を排除して物語と考えてみる。

バチカンのカメルレンゴ(ユアン・マクレガー)は宗教の影響力の衰えを危惧し、部下に指示してスイスの加速器で製造された反物質を略奪する。それはかつて宗教に迫害をうけたイルミナティという秘密結社の仕業であり、盧溝橋事件、あるいはトンキン湾事件のように、宗教を被害者のように仕立て上げ、宗教への求心力を高める工作をした。まず、法王を殺し、次期法王候補の4人を誘拐殺害し、それを宗教によって迫害された科学のセイにしたてあげ、自らが命をかけてローマとバチカンを救い法王になるという計画を立てた。
反物質を盗まれたことからこの事件にかかわった、ヴィットリア・ヴェトラ(アイェレット・ゾラー)が、地元の刑事Aと協力し事件を解き明かしていく・・。

・・・という展開。

映画をみていると、トム・ハンクスらが一生懸命謎解きやっているので、ついついそれが物語の根幹のように勘違いしてしまうが、仮にラングドンがいなくて、次期法王候補の4人が殺されてバチカンの1丁目と2丁目と3丁目と4丁目で発見されても話の流れはほとんど変わりはない。日記をみたリヒター隊長が、ユアン・マクレガーを怪しいぞって思い、単独で追い詰めたら殺されて、そのあとアイェレット・ゾラーがリヒターの鍵を受け取って机のモニターみたら問題解決。・・・それで成立しているように思う。

『ダヴィンチ・コード』では、ラングドンが解き明かしていく謎こそがセンセイショナルな問題だったのだけど、今回は謎解きがあってもなくてもどうでもいい構成。それに気づきはじめてしまうと、自分がしているハラハラドキドキが無意味なもののように感じられてかなり興ざめしつつなんとか終わりまで見てしまった。

by ssm2438 | 2011-01-03 06:22


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