西澤 晋 の 映画日記

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2011年 01月 19日

キャスト・アウェイ(2000) ☆☆

f0009381_1114575.jpg監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ウィリアム・ブロイルズ・Jr
撮影:ドン・バージェス
音楽:アラン・シルヴェストリ

出演:トム・ハンクス (チャック・ノーランド)

       *        *        *

この映画のせいで『ユー・ガット・メール』の時のトム・ハンクスはデブだった・・

この映画、ロビンソン・クルーソーを現代でやってしまおうというかなりチャレンジングな映画。なんせ、誰もいない無人島で延々続くサバイバルを描かなくてはならない。ほかに誰もいない状況なんて、実はほとんど面白くもない。それでやってしまったのがこの映画。そのサバイバルの厳しさを表現するために、前半部ではビジネスマンのトム・ハンクスが乗った飛行機がついらくして無人島に流れ着きサバイバルを始めるまでを描いているのだが、そのときのトム・ハンクスは増量の結果きわめてデブ。そのあと半年かけてトム・ハンクスは体重を激減させることが義務付けられていた。そして後半部の撮影。そこではもう前半部からくらべて25キログラムの減量のけっかほっそりしたトム・ハンクスが再現された。
この映画はそれでよかったのだ。しかし、そのわりをくったのがノーラ・エフロンが脚本・監督した『ユー・ガット・メール』。ゴールデンカップルといわれたメグ・ライアンとの共演だったが、このときのトムは『キャスト・アウェイ』の前半部が終わったあとで、ほんとにデブだった。おかげでなんだかドラマしらけぎみ、エグ・ライアンも、化粧のノリだけではなく、芝居のノリも最悪。物語だけはそれなりの楽しい映画だったのでなんとかみられる映画になっていたが、画面からつたわってくるメグ・ライアンのテンションの低さはひどいものだった(苦笑)。
罪なやつだぜ、ロバート・ゼメキス

トム・ハンクスを使う監督というのは、ロン・ハワードという印象がつよいが、なぜかこのロバート・ゼメキスもよくトム・ハンクスをつかっている印象をうける。実際トム・ハンクスと一緒に仕事をしたのはこの『キャスト・アウェイ』と『フォレスト・ガンプ』くらいなのだが、映画の印象もどことなくロン・ハワードとにてるところ(ヘビーにならずに敷居を低くした見やすい映画作り・一般受けしやすく完成度も高い)があり、私の中ではイメージがまぜこぜになっていたりする。しかし実際よくよくみるとロン・ハワードのほうが子供向け演出で、わかりやすく説明しすぎる嫌いがあるかな。ゼメキスのほうが<想像>させる部分を高度に使っているように思える。ただ、題材的にはロン・ハワードのほうが受けるものを作っているようだ。

f0009381_11183922.jpg今回の『キャスト・アウェイ』ですごいのは、「ウィルソン」というキャラクター設定だろう。
「ウィルソン」といのは、血のついた手で握ったバレーボールを、そのあとさらにモディファイドして描いた彼のの唯一の話し相手だ。「ウィルソン」に話しかけることでトム・ハンクスもなんとか正常を保っていた。この設定はすばらしい。あれがなかったら、この映画のサバイバルシーンはかなりつまらないものになっていたいだろう。
このアイデアから思い出すのがビリー・ワイルダー『翼よ!あれが巴里の灯だ』。大西洋の単独飛行に望んだリンドバーグが、機内に飛び込んできたハエとしばらく話すシーンがある。機内は誰もいないので結局どうにかやってせりふのシーンを入れないと間が持たないものだが、『キャスト・アウェイ』ではその相手役を「ウィルソン」がやってくれた。
そしてその「ウィルソン」が最後ながされていくところ。まるでほんとに友人をたすけるかのように必死で助けようとするトム・ハンクス。そしてそれが失われたときの喪失感。泣ける。あのエピソードがこの映画のすべてだといってもいいだろう。

<あらすじ>
世界的な宅配便会社フェデックスの管理職チャック・ノーランド(トム・ハンクス)は、自社の貨物機に同乗し南米の支社に向かてちた。しかし嵐にまきこまれ飛行機は墜落。奇跡的に助かり無人島に流れ着いたチャックは、それからというものその島で生き抜くためのサバイバルがはじまった。孤独を癒すためにかれはバレーボールに顔をかき、「ウィルソン」と名づけた。
それから4年。その島でなんとか生き延びてきた彼だが、ついに洋上に乗り出していく決意をする。いかだを組み荒海に乗り出したチャクだが、長年つれそったウィリソンが流されてしまう。嵐に遭い荒れ狂う波でいかだは半壊になってしまう。意識も失い漂流していた彼は、幸運にも近くを通りかかった大型船に救出された。
なんとか地元のメンフィスに帰った彼だが、婚約者だったそケリー(ヘレン・ハント)はすでに結婚しており、子供まで作っていた。チャックとケリーはそれぞれの道を歩むことを決意するのだった。

by SSM2438 | 2011-01-19 11:30


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