西澤 晋 の 映画日記

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2011年 02月 09日

ベストフレンズ(1981) ☆☆☆

f0009381_11334090.jpg監督:ジョージ・キューカー
脚本:ジェラルド・エアーズ
撮影:ドン・ピーターマン
音楽:ジョルジュ・ドルリュー

出演:
ジャクリーン・ビセット (リズ・ハミルトン)
キャンディス・バーゲン (メリー・ノエル・ブレイク)

       *        *        *

ジョージ・キューカーの遺作であり、メグ・ライアンのデビュー作!

ジョージ・キューカーといえば『ガス灯』というイメージだ。オールドファンにはよく名の知れた人かもしれないが若い人はなかなか観ていないだろう。そういう私もこの『べストフレンド』と『ガス灯』と『マイフェアレディ』しか見ていないのだからあまり大物はいえない(苦笑)。生まれたのが1899年だからかなりのふるい監督さん。この映画は81年の公開なので80歳で監督の仕事をしてたとうことか・・・。ジョン・フォードとかフランク・キャプラ世代の監督さんなので、よくここまで生き延びてたなと感心してしまう。
余談だがウィキペディによると、ゲイであることを公言していたそうな(すいません・・ゲイ嫌い!)。

ゲイであるからかどうかは関係ないのかもしれないが、この映画も女性二人の友情の話。でもべつに同性愛の話ではない・・と思う。原題は『RICH AND FAMOUS』というかなり露骨なタイトル。

大学時代からいろいろ激論をたたかわせていた二人が、一人は小説家になり、もうひとりは普通の家庭にはいる。しかしそのあとは小説家はスランプになり、主婦は作家デビュー、一躍時の人になってしまう。実に劣等感がチクチク来そうなシチュエーション。あるときは対立し(というか、いつも対立してたかな)、それでも認め合い(ほんとか?)、お互い年をとっていく・・という話。お互いかなり強烈なキャラクターであり、ジャクリーン・ビセットは、純文学をめざす恋多き女性。社会的には先に文壇でデビューするがその後はいまひとつぱっとしない。キャンディス・バーゲンは一本気のある女性で一度は家庭にはいるが後に大衆文学で一花さかせてしまう。そんな二人の女性の友情モノ。
無理して自分をつくっているジャクリーン・ビセットと、自力でまさるキャンディス・バーゲン。いつも相手を突っぱねてないと自分が成立しないような、そんなふたりの関係。結局のところ、相手を打ち負かさないと、自分を確立出来ないのである。
そんな二人の「いいことばかりじゃないけど、お互いまあまあ頑張ってるじゃあねえ。私も頑張るからさ、あんたも先に倒れないでよ・・」という映画。
ただ・・・ヒステリクなガナリ合いがかなりおおいので、みていてげんなりする部分もある。

<あらすじ>
リズ(ジャクリーン・ビセット)はメリー(キャンディス・バーゲン)はお互いに文学の道をこころざす同じ大学のルームメイトだった。お互い自我が強く、二人が話すとすぐ激論になってしまう。やがてメリーは恋人と共にカリフォルニアに旅立ち、リズは東海岸にのこり純文学を志す。そして10年がたった。先に文壇に登場したのはリズだった。一方、メリーは夫と1人娘と平凡で幸せな生活を送っていた。
異なる人生を送っていても2人の友情には変わりなかった。カリフォルニアのマリブ海岸にあるメリーの家にリズが訪ねた日の晩、メリーが小説を書いていることを知る。それはリズが目指すような純文学ではなく、8ヶ月もあれば完成するゴシップ小説だった。文学においては正統派のリズは不快さをおさえることができなかったが、皮肉にもメリーの小説はベストセラーとなり、大衆小説家として今や時の人となり富と名声を手に入れる。
このころから二人の仲はギクシャクしてくる。名声とともに夫との関係がわるくなるメリー。その夫は最初リズのほうが好きだったが断られたので自分に来たことを知り自己肯定がゆらぐ。一方リズは、年下の雑誌記者クリスと交際を始めるが、自分からプロポーズしてみると拒まれショック、さらにメリーの娘デビー(メグ・ライアン)に彼をもっていかれてしまう。
ドツボのリズは憔悴しニューヨークを去ろうとするが、そこにデビーに家出されて不機嫌なメリーが訪ねてくる。お互いドツボ同士で大激突。孤独な気持ちでひとりコネチカットの家で大晦日の夜を迎えようとしているリズのもとに、全米作家賞パーティの喧噪から逃げ出してきたメリーがやって来た。2人は暖炉にあたりながら、友情の復活を祝し、静かにグラスを合わせるのだった。

ジャクリーン・ビセット的には「結局私にはなにも残らなかった・・」って映画なのでみててちとつらい。最後はもうちょっと可能性示してくれると安心できたのに・・・。憔悴したところにキャンディス・バーゲンがきて「よしよしよしよし」で終わったという印象なのだ。何もないけど、私がいるじゃないの・・ってことか? しかし、この二人の関係っていうのは、どちらかが、どちらかに寄りかかったら終わりなので、やっぱり最後はリズに何かしらの立ち直りに明確な根拠を残してあげたかったな。
オリジナルの映画はどうなっているのだろう・・とちょっと気になった。

この映画のなかでは、個人的には現実的で実行力のあるキャンディス・バーゲンのほうが好きかな。彼女は、キャサリン・ロスカトリーヌ・ドヌーブを足して2で割ったような感じ。しかし・・・、綺麗どころなのだけどどこか親しみ感のない女優さんなのだ。見てるぶんにはとっても輝いてみえる。整い好いているのだろう。理性では好きになれそうだけど心では好きになれない女優さんだったりする。
ジャクリーン・ビセットのビジュアルからくるイメージは『アメリカの夜』のときみたいにまじめすぎるナイーヴ系。今回みたいにフランクな女性だとちょっと合わないような・・・。彼女が敷居の低いエッチをしているというのが、頭のなかでなかなか構築できないまま映画をみていたような気がする。

by SSM2438 | 2011-02-09 11:47


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