西澤 晋 の 映画日記

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2011年 03月 22日

男はつらいよ25/寅次郎ハイビスカスの花/浅丘ルリ子(1980) ☆☆☆

f0009381_11263477.jpg監督:山田洋次
脚本:山田洋次/朝間義隆
撮影:高羽哲夫
音楽:山本直純

出演:渥美清(車寅次郎)/浅丘ルリ子(松岡リリー)

       *        *        *

リリーさんシリーズ第3弾
なんと、寅次郎が同棲!!? まじっすか???


2006年3月、シリーズ全作品を放映したNHK-BS2が募集した人気投票で、視聴者から「後半24作品中のベスト1」に選出されたのがこの『男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花』である。(ウィキペディアより)

『男はつらいよ』のシリーズというのはあまり若い方には興味がもてない素材だろう。そういう私もあまりもっていなかったのとだけど。ただ、見てみると、それほどがつんなインパクトはないけど、ついつい見てしまう。なんていいうかビールのつまみの枝豆というか、ほっけというか、なんかそのような魅力。とんでもないあたりを期待するわけでもなく、ただゆるりとみてて、なんかこれいいねえって・・・、その中でついついほろりやられてしまう。
しかし、その興味もそのうちさらりと消えてしまう。まるで枝豆の次はタコわさにしようか・・みたいな。決してうなぎやステーキになれる存在ではないのも事実だ。それでも、なにも見たい対象がないときには、つまんでて不満ががないというか、きわめて居心地のいい時間を提供してくれる。そんな作品である。

監督は山田洋次。一番有名なのはこの『男はつらいよ』だろうが、『釣りバカ日誌』も山田洋次の脚本である。人情モノがメインだと思われるかもしれないが、実はサスペンスものも書いていて松本清張『砂の器』も山田洋次と橋本忍の脚本である。きわめてツボの整理が巧い人という印象だ。そんなに大げさに感動させようとしてつくってるのではなく、さりげなくさらさらっと描いたところになにか感動するものを提示できる人なのだ。「こういうシーンをこういう風にとってこんな音楽をつければ感動するんだ」ってことをかなり整理している棚に詰め込んでいる人である。

このシリーズのなかで4度マドンナとして登場したのが浅丘ルリ子演じるリリー。もっとも寅さんと想いを重ねた登場人物である。しかし、私自身はあまり浅丘ルリ子が好きだというわけではないのでとっつきづらく、長年放置プレーしてた。とはいえ、シリーズの中ではセミ・レギュラー的な扱いになっており、最終章の48作目でもやっぱり登場したリリー。山田洋次にしても想い入れ深い作品であったらしく、再編集バージョンの『寅次郎のハイビスカス・特別編』なるものもある。そんなわけで、このここはひとつ、今回はリリー・シリーズを制覇してやろうと思い立った。

確かに悪くない。そしてけっこう泣ける。あ、リリーものはけっこう泣ける話がパートが多いような気がする。とはいえ、これを書いている時点みたのはこの『・・・ハイビスカスの花』と『・・・忘れな草』だけなのだけど。

<あらすじ>
すし屋の亭主と離婚し、もとの歌手に戻って全国のキャバレーをまわりをしているリリー(浅丘ルリ子)から寅次郎に速達で手紙が届く。沖縄で巡業中に病気で倒れ入院したという。「死ぬ前に寅さんの笑い話をききたい」というリリーの言葉に、寅次郎(渥美清)は一刻も早く沖縄に向かおうとするが飛行機が怖い。そんな恐怖症をなんとか克服して沖縄に着いた寅次郎はリリーと再開。
寅次郎の献身的な介護のおかげで、精神面にゆとりをもてたリリーは次第に回復していく。入院中は近くの旅館に泊まっていた寅次郎だが、リリーが退院すると、二人で部屋を借りしばらくそこで療養する。そこは地元の漁師の家で、離れにリリーが寝とまりし、寅次郎はそこの家の息子の高志(江藤潤)たちと一緒に寝る。それでも、ふたりにとってはとりあえず同棲のようはもので、リリーも幸せに感じていた。
しかし、リリーの体調がもどってくると寅次郎は次第に退屈になり、海洋博記念公園でイルカの調教師をしている娘、かおりといる時間が楽しくなる。そんな寅次郎を心よく思えない高志。その高志に車をだしてもらい、リリーは再び地元の店を回って仕事をさがしはじめる。リリーのさりげない問いかけに「なにいってんだよ。俺もお前も所帯をもつようながらじゃないだろう」っと言ってしまう寅次郎。「あんたは女心がわかってないのね」とぼそりというリリー。結局感情のもつれから高志とも険悪なムード。ちゃぶ台をひっくり返すリリー。そしてその夜リリーは姿を消した。
結局二人は東京にもどり《とらや》で再開。家族ぐるみの軽いジョークや愛想笑いの末、こんどはぼそりと寅次郎が言う。

「おれと所帯を持つか・・・?」。

しかしリリーはふたたび出て行くのであった。
お互い確かに所帯をもちょうな柄ではない。多分もったとしてもそれは壊れるだろう。リリーはそれをすでに経験している。だからといって夫婦になることを夢見ないわけではない。リリーも明らかに寅次郎と所帯をもつことを夢見ている。それをもとめていて、寅次郎に言ってほしいと思う。言ってくれないと悲しくなる。でも、いざ言われると怖くなる。で、逃げ出す。
他人の恋愛はいくらでもけしかけられる寅次郎だが自分の恋愛には超超超チキンの寅次郎。その寅次郎が覚悟をきめていった言葉なのに・・・・・・。

まったく・・・・男はつらいよ・・・である。

最後は、信州あたりをドサ回りしている時に(かなり都合よく)再開するふたり。さすがにここは、もうちょっと丁寧な展開がほしかった。結果的には、やっぱり私たちはこの関係がいいわね・・・みたない雰囲気でにこやかに終わるのであった。

by SSM2438 | 2011-03-22 11:30 | 男はつらいよ(1969)


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